~マンション売却のための税金の基礎知識~(45)

マンションの相続


被相続人がマンションを所有していた場合、相続が開始されると、そのマンションは相続財産のひとつになります。
自己所有の住居に住んでいる人が亡くなった場合、その住居は相続財産になるため、相続では、財産にマンションなどの不動産が含まれるケースは多くあります。
他にも、居住してなくても、賃貸用マンションを所有している場合もあります。いわゆるマンション経営をしている場合です。
最近は、不動産投資が注目されていますので、そのマンションが相続財産になることもあります。

相続財産が土地だけの場合とマンションを建てた場合では、相続評価が違います。
賃貸用マンションとなると、相続財産としての評価が下がるため、相続対策としてマンション経営をする人がたくさんいます。
また、賃貸用マンションは賃貸なので、そこに住んでいるわけではないため、売却したい場合は、いつでも売却することもできます。
ただし、賃貸マンションを相続した場合、マンション経営をすることになります。

居住用であれば、住むためですが、賃貸マンションは経営なので、さまざまな費用も発生します。居住用と同様に、所有することになると、毎年固定資産税を支払わなくてはなりません。定期的に修繕もしていかなくてはならないため、修繕計画も立てなければなりません。

マンションは住んでいる人がいると、収入が入りますが、住んでいる人が減り、つまり空室が多くなると、収入は当然減ります。
マンション経営を、銀行から資金を借りている場合は、空室が多くなると、借金が返せなくなり、利益どころではなくなってしまいます。

そのため、賃貸マンションを建てる前に、十分に経営として成り立つのか検討しなければなりませんが、賃貸マンションを相続する場合にも、検討する必要はあります。
また、賃貸マンションが遠方になる場合は、マンションの管理は、管理会社にお願いすることになるでしょう。その場合、掃除・日々の入居者から連絡・部屋の管理などをお任せすることになるかと思います。信頼できる優秀な管理会社かどうかが入居率アップやマンションの維持にかかせないので、相続した際にも見直すことが必要です。
もし、マンション経営がむずかしいと判断した場合は、売却も検討すればよいと思います。

ただし、相続人が複数人いる場合は、マンションを経営したい人と、売却したい人と意見が分かれてしまうこともあります。そういう場合は、代償分割なども考えられますが、代償できる財産がない場合もあります。
そのため、被相続人が相続財産の評価を下げるために、マンション経営をする場合は、相続人となる人とじっくり話合うことも大事ではないかと思います。

タワーマンションの相続


相続財産が不動産の場合、相続財産の評価が、時価よりは安く評価されるため、現金などの金銭をそのまま持っているよりは、評価は下がります。
同じように、タワーマンションが相続財産の場合は、いわゆる一般的な賃貸マンションよりも、相続財産としての評価がもっと下がります。
基本的に不動産は固定資産税評価額で評価するため、タワーマンションを所有することで、相続税を安くできる、いわゆる節税として利用される場合があります。

つまり、相続財産となる金融資産がある場合、タワーマンションを購入するのです。
相続税の評価額は、実際のマンションが売買される価格よりも安く評価されます。そして、その安く評価された価格が、相続財産としての評価となるため、相続税として支払わなければならない税金が安くなります。
金融資産を持っている場合、財産の評価は、当然そのままとなります。しかし、不動産の場合は、評価が下がるため、タワーマンションを購入することで、相続税が節税されることになるのです。

不動産の評価額は、マンションなどの建物と土地の評価を別々におこなって課税します。タワーマンションは、高層階となるため、マンションが建っている土地の区分所有者の数がとても多くなります。そうなると、各所有者に割り当てられる土地の面積は、必然的に狭くなり、通常のマンションに比べて、土地に課税される税金はかなり安くなります。
タワーマンションは一般的に高層階の方が、実際の取引価格は高くなることが多いですが、評価額は低層階でも高層階では変わらないため、タワーマンションの実際の購入価格と、相続税評価額の差が大きくなり、節税効果が高くなるのです。

また、このタワーマンションを賃貸にすることで、相続財産としての評価額はさらに下がります。このようにタワーマンションを購入することで、最大で約80%ほど、相続財産の評価額が下がることがあるのです。
例えば、1億円の現金が相続財産である場合、この1億円がそのまま相続税の評価額になってしまいます。しかし、タワーマンションを購入すると、2000万円の相続財産としての評価になるため、相続税の節税となるわけです。

財産をたくさん持っているいわゆる資産家の人たちが、タワーマンションを節税対策として購入するには、上記の理由があるからです。
また、今のところ、タワーマンションは人気があるため、相続した後に、中古マンションとても、売却しやすい状況です。相続した後に、保有すると、毎年固定資産税はかかりますし、管理費などの費用も当然発生しますが、賃貸として人気がある場合は、そのまま賃貸マンションとして保有できます。
そのため、タワーマンションは節税対策として利用されているのです。

扶養について


扶養とは、基本的には、主に経済的な要因で生活能力のない人の面倒を見るという意味で、扶養家族というのは、生活の面倒を見ている家族という意味になります。

現在では、一般家庭において、夫婦ともに働くケースが増えてきていますが、夫が働いて、妻が、外でお金を稼ぐことはしないで家事をおこなっている、いわゆる専業主婦の場合、妻は夫の扶養ということになります。
また、子供も、アルバイト程度はするかもしれませんが、主な生活は父である夫が面倒を見ているとなると、子供も扶養となります。

各家庭で、扶養する・しないは自由ではありますが、扶養の有無を問われる場合が出てくるのは、税金や社会保険が関係してくるからです。
2000万円未満の給与収入がある人は、年末なると、年末調整といって、生命保険や損害保険料の控除や扶養の有無などを確認し、勤務先に提出します。
家族の扶養を認めるかどうかは、年末調整より前に、健康保険組合の扶養に入るかどうかの諾否が先にあります。子供が生まれたりすると、健康保険の扶養に入れるための届をするかと思います。また、健康保険の扶養が認められると、認められた妻は、国民年金の第3号被保険者になることになります。

妻が給与収入を得ていて、その給与収入が130万円未満の場合は、夫の勤務先では、妻を夫の扶養と認める場合がほとんどです。しかし、妻が給与収入ではなく、事業を行っていた場合は、収入が130万円未満でも、夫の勤務先の健康保険組合の扶養として認められない場合もあるので、確認することが必要です。

また、扶養している子が、アルバイトをするなどして、その1年間の収入が130万円を越えてしまうと、扶養として認めらない場合がありますので、注意が必要です。
社会保険上の扶養をはずれると、扶養をはずれた人は、自分で国民年金および国民健康保険に加入しなければなりません。
主婦の間で「130万円の壁など」と言われていますよね。
収入が130万円を越えると、自分で社会保険に加入しなければならないため、自分の勤務先で社会保険に加入できない場合は、給与収入のいわゆる手取りが減ってしまう場合があります。

日本では、以前と違って、夫婦共働きが増えてきています。この130万円の壁も見直しが検討されていますし、この制度がずっと続くことはないかと思いますが、働く場合は、こういったことも知っておいた方がよいでしょう。
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