マンション売却査定後、契約までいったのにキャンセル?

不動産売却一括査定「イエイ不動産売却査定」

マンションを売却しようと思っている。でもマンションの売却は初めてでよくわからない。マンションを売却するという経験は、一生のうち何回あるのでしょう。不動産は大きな資産です。ブランドのバッグや時計を売る場合とは金額も大きく違いますし、売却のための手続きも色々あります。売却するには仲介手数料や登記手数料などの費用もかかります。
今回取り上げるのは、マンション売却契約後のキャンセルについてです。キャンセルというのはマンションを売却する際に必ずしも起こりうる訳ではもちろんありません。しかし、マンションを売却する前にキャンセルがあるかもしれないと思っておけば、冷静に対応することが可能になるでしょう。
マンションの売却は何事もなくスムーズに終わったという場合にはご存じない方もいらっしゃるかもしれません。マンション売買契約後に起こる可能性のあるキャンセルについて解説していきます。

マンション売却・査定から契約までの流れを説明


本題に入る前に、始めてマンションを売却しようとしている方のために、マンションの売却査定からの売却の流れを簡単にご説明しておきたいと思います。

マンションを売却しようと思ったら、まず始めにすることは何でしょうか?
マンションがいくら位で売却出来るのか相場を調べる事です。すぐに不動産会社に査定を申し込むのもいいのですが、もし売却までにまだ時間があるというのであれば、査定を申し込む前に近所のマンションの売却情報をチラシや折り込み広告をチェックするのもおすすめです。他の物件を色々と見比べていくうちに、自分のマンションがだいたいこれくらいならば売却できだという相場の価格がだいたい分かるようになってくるでしょう。
査定は、不動産会社に申し込みます。査定金額は、売却したいマンションと似たような物件の過去の取引データなどを参考に、だいたい3ヶ月くらいの間に売却できるであろうとする価格を不動産会社が算出してくれるものです。この査定価格はあくまでも不動産会社が出した参考価格ですので、売り出しの価格は売主が決めます。また、実際にいくらで売却できるかはその後の買主との交渉によって決まることになります。
査定の方法には、「机上査定」と「訪問査定」の2種類の査定があります。「机上査定」は、マンションの住所、間取り、築年数などの情報と過去の取引データから出す簡単な査定。「訪問査定」はその名の通り、実際に不動産会社の担当者がマンションを訪問し部屋の中の状況やマンションの状態、周辺の環境などを目で確認してから査定金額を出すものです。マンションの査定には費用はかかりません。また査定を申し込んだらその不動産会社と媒介契約を結ばなければいけない、という訳ではありません。マンション売却を成功させるには、不動産会社選びも重要になってきます。自分のマンションと相性の良い不動産会社を探す意味でも査定の依頼は複数の不動産会社にするのが正解です。インターネット上で一括査定サイトなどを利用すれば一度に複数の不動産会社に査定を依頼出来ますので、うまく活用して最適な不動産会社を選びましょう。
マンションを確実に売却に導いてくれそうな不動産会社が見つかったら媒介契約を結びます。媒介とは、買主と売主の間に立ってマンション売買の成立を助けることです。不動産会社は費用をかけて広告などを出し売却物件の販売活動をしたり、契約の条件を調整したり、契約の書類を作ったりします。
査定価格を参考にしてマンションの販売価格を決定し売却活動の開始です。売主は購入希望者のマンション内覧に備えて準備をします。内覧後、無事買主が見つかり、双方で売却価格や引渡し条件などの折り合いが付けば、いよいよ売買契約の締結です。 買主から手付金を受取り、不動産会社には通常仲介手数料の費用の半額を支払います。売買契約から1ヶ月から1ヶ月半後、残金の決済とマンションの引渡しを同時に行います。ここで仲介手数料の費用残金を不動産会社に支払います。また、引渡し時には同時に不動産の登記が必要になりますのでその登記費用も司法書士へ支払います。

マンションを売却するおおまかな流れを説明してきました。より詳細な手続きや必要な費用についてなどは都度不動産会社の担当者より説明があるはずです。
マンション売却のおおまかな流れは以上になりますが、次に売買契約後のキャンセルについてみていきたいと思います。

マンション売却・契約後のキャンセル-(1)手付金について


今回取り上げるのは、売買契約締結後のキャンセルについてですが、その前に、契約を結ぶ前のキャンセルについても、少しお話ししておきたいと思います。
売買契約を結ぶ前の段階でのキャンセルという場合は当然あり得ます。マンションの内覧後に物件を購入したいと思った場合、購入希望者は「買付け申込書(買付け証明書)」という書類を売主に渡します。これは、「マンションを購入したい」という意思を示す書類ですが、契約ではありません。ここから売買契約を結ぶために、マンションをいくらで売却するのか、いつ引き渡すのかなどに関して売主買主双方で交渉をしなければなりません。値段の折り合いがつかなければ、買主側からキャンセルされる可能性もありますし、もっとよい物件が他に見つかったから、ということでキャンセルされることも考えられます。

では、無事に値段の折り合いがついて、マンションの売買契約が締結した後について見ていきましょう。
売買契約が済めばもう安心だと思ってしまいますが、キャンセルという事態もあり得ます。
売買契約を交わす際に、買主から売主へ手付金が支払われます。個人が売主の場合は手付金の金額に決まりはありません。一般的に、売買代金の5%から10%にあたる額を支払います。この手付金として支払った分は、売買代金の一部として充てられます。

手付金にはおおまかに3つの種類があります。「解約手付」と「証約手付」と「違約手付」です。債務が履行されなかった時の違約金として没収するための「違約手付」、契約が成立したという証拠のための「証約手付」、当事者双方が手付金を放棄することなどで契約をキャンセルできるのが「解約手付」です。この3つの中で、マンションの売買契約の取引の上で用いられるのは「解約手付」です。これは民法第557条の規定によるものです。
「買主が売主に手付を交付したときは、買主はその手付を放棄し、売主はその倍額を現実に提供して、契約の解除をすることができる。ただし、その相手方が契約の履行に着手した後は、この限りでない。」

買主側からみると、手付金を払うことによって買いたい物件を確実に自分が購入できる権利を得るという意味合いが大きく、売主側からみると、手付金を支払ってもらうことで、契約を容易にキャンセルできなくする意味合いが大きいでしょう。
民法の規定によると、売買契約後にやむを得ない事情でその契約を解除することを、売主、買主双方に認めています。ただし、契約を解除する場合には、手付金を放棄することを条件としているのです。

売主側からのキャンセルも認められています。マンションを売却しようとして売買契約まで結んだものの、何らかの事情でマンションを手放すことが出来なくなった場合は、手付金を倍にした額を買主に支払うことで、契約を解除することが可能になります。

マンション売却・契約後のキャンセル-(2)手付金の解除期日とは


民法の規定で、売買契約を解除することができるが、「相手方が契約の履行に着手した後は、この限りでない」とあります。つまり、相手方が契約の履行に着手した場合には、手付金の放棄では契約を解除できない、ということになります。この「履行の着手」というのは、何をもって判断するのでしょうか?
この「契約の履行」が具体的にどのような行為をした場合なのかは、個々で判断が分かれるでしょう。売買契約の締結から、最終的な決済と物件の引渡しまでは、だいたい1ヶ月くらいの期間がかかります。引渡しの前日などぎりぎりの段階でも手付金を放棄さえすれば契約を解除できてしまえば、被る損害は手付金どころで済む話ではありません。 そこで、そのようなトラブルを回避するために、個人同士の売買では契約の解除が出来る期日を設定した上で売買契約を結びます。その解除できる期日のことを手付解除期日といい、一般的には契約日から1から2週間程度で設定します。この手付解除期日までのキャンセルは、買主側は手付金を放棄、売主側は手付金を倍返しすることになります。

さて、この手付解除期日を過ぎてから売買契約をキャンセルした場合はどうなるのでしょうか。そのような場合に相手方に与える損害は多大なものがありますので、最悪の場合には損害賠償請求、裁判沙汰となってもおかしくはありません。そのような最悪な事態を避けるために、さらに手付解除期日以降の解約については違約金の支払いを事前に売買契約書に定めておくのが一般的となっています。相場は売買金額の20%となっていますので、かなりの費用となってしまいます。
何事もなく無事に売却まで進むのが一番いいのですが、このようなトラブルが発生する可能性もないわけではありません。売買契約の締結の際には、手付解除期日や違約金の額について念のために確認をしておきましょう。

マンション売却・契約後のキャンセル-(3)特約によるキャンセル


次に、売買契約書に盛り込んである特約に関してのキャンセルを見ていきたいと思います。

1つ目は「住宅ローン特約」です。
買主側が住宅ローンを利用してマンションの購入代金を支払うといった場合も多いでしょう。しかし、万が一融資の承認が金融機関から受けられなかった場合には、売買契約を白紙解除するということを認める特約です。売買契約書に盛り込むのが一般的です。
白紙解除ということは、契約を全くなかったことに出来るということなので、手付金は買主に返還する必要があります。もちろん違約金などの費用も請求出来ません。

売主にとっては大変なダメージですので、売買契約前に買主に住宅ローンの事前審査を受けてもらうなどの対策が必要でしょう。

2つ目は「買換え特約」です。
買い替え特約というのは、自宅の買い替えで新居を先に購入する場合に売買契約書に付けられる特約です。この特約を盛り込むと、自宅が指定した期間の内に指定した金額以上で売却できなかった場合には、そもそも新居の購入の契約を白紙に戻すことができるのです。

この特約も、買主には有利ですが、売主には大変不利な特約になりますので、そもそもこの特約を付けることが契約の条件ならば売却しない、という選択肢もあり得ます。

マンション売却・契約後のキャンセル-(4)仲介手数料はどうなるのか?


最後に、売買契約後にキャンセルした場合の仲介手数料について見ていきたいと思います。
仲介手数料は、マンションの売買を仲介した報酬として支払われる費用です。不動産会社は売買契約が無事に成約して初めて仲介手数料を請求することが出来るのです。ですから、マンションの売却の宣伝や営業活動などの費用も、物件の調査などにかかる費用も、マンションの売買契約が成立しなければ、回収できないのです。掛けた費用も労力も無駄になってしまいます。
仲介手数料を不動産会社に支払うタイミングは、売買契約締結時に半分、残りは物件の引き渡しの際というケースが多いでしょう。しかし、売買契約締結後に、キャンセルがあった場合には、仲介手数料を不動産会社に支払わなければならないのでしょうか。買主の一方的な都合によるキャンセルの場合は、売主側にとっては大変なダメージです。契約が白紙になってまた最初から売却活動を始めなければならないのに、さらに仲介手数料を請求されるのは納得がいかないでしょう。しかし、仲介手数料は、「売買契約の成立時に請求できる」と民法に定められていますし、キャンセルに関して不動産会社には落ち度が全くないという場合には、仲介手数料の請求があれば応じなければならないでしょう。ただし、その後も売却活動を続けるといった場合には、不動産会社によっては今後の事も考慮して費用の減額に応じてくれる場合が多いでしょう。

「住宅ローン特約」「買換え特約」についてはどうなのでしょうか?これらの特約が付いている場合には、ローンの融資審査が通らなかったら、定められた期間と価格で自宅が売却出来なかったら契約は白紙になるという特約でした。契約が初めから無かったということになりますので、仲介手数料は支払う必要はなくなります。契約締結時に半額支払っている場合にも、返還されるということになるでしょう。しかし、このようなキャンセル時の仲介手数料の取り扱いについては、不動産会社と最初に結ぶ媒介契約時に取り決めがなされています。ですから、万が一の時に、余計な費用がかかることのないように、キャンセル時の媒介手数料についても契約時にはよく確認をしておく必要があるでしょう。

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