ヴィンテージマンションの売却査定ポイントまとめ

不動産売却一括査定「イエイ不動産売却査定」

「ヴィンテージ」と聞いてまず何が思い浮かぶでしょう?まず思い浮かぶのはやはりワインでしょうか。ファッションでも古着とは区別して「ヴィンテージ」が使われていますね。実は中古マンション市場においても「ヴィンテージ」と言われる物件があるのです。今回は、中古と呼ぶよりも、ヴィンテージと言うにふさわしい、年代を重ねるほどに味わいが深まる「ヴィンテージマンション」についてご紹介していきます。

ヴィンテージマンションとは?


ヴィンテージというとワインを思い浮かべる方も多いと思います。ヴィンテージは、フランス語のブドウの収穫期を意味する[vendange]が語源となっている英語です。良質の葡萄が収穫された年を記した極上のワインという意味で使用されますが、ワイン以外では、希少性があり、時間の経過とともに価値の高まったものに対して使用されます。

ヴィンテージのジーンズ、ヴィンテージの家具。「ヴィンテージ」と聞くと、逃したらもう二度と手に入れられないかもしれないという希少価値と、新しいものには真似の出来ない上質さに一種の憧れを感じてしまいます。
一般に新築のマンションを好むことが多いとされる日本ですが、中古マンション市場においても古くても価値の下がらないマンションがあります。そのような中古物件をヴィンテージマンションと称するようになったようです。では、ヴィンテージマンションは通常の中古マンションとは何が違うのでしょうか。

ヴィンテージマンションの定義としてはっきりとしたものが決まっているわけではありません。バブルの崩壊した1990年代の初め頃から不動産の価値は一気に下落の一途をたどったわけですが、にもかかわらず、あまり価値が下がらなかった物件がありました。それが注目されるようになり、それらの物件をヴィンテージマンションと言うようになったようです。
では、普通の中古マンションとは違う、ヴィンテージマンションだけに共通する特徴を挙げてみましょう。

まず、立地が良いことがポイントでしょう。都心の人気のある一等地に建てられ、駅からアクセスがしやすく、周辺の環境も充実していること。築10年以上が経過していて、中古で取引される際の平均の単価は3000万円を超えていること。共有スペースに贅沢なゆとりがあること。建物のデザイン性が高く、高級物件であること。マンションの管理が良く建物手入れが行き届いていることもポイントです。

このような各特徴のポイントの高さをみても分かるように、中古物件の中でもヴィンテージマンションは非常に資産価値に優れた物件であるといえるでしょう。

様々なヴィンテージマンションの紹介


実際にヴィンテージマンションと言われているのはどのようなマンションなのでしょうか。ここでは都内の様々なヴィンテージマンションをご紹介していきたいと思います。

●三田綱町パークマンション・会津藩下屋敷の広大な敷地の跡に建つヴィンテージマンション

三田というと慶應義塾大学を思い浮かべる方も多いでしょう。その慶應義塾大学からもすぐ近所です。三田綱町パークマンションは、イタリア大使館、三井綱町倶楽部を臨む緑豊かな閑静な場所にあるヴィンテージマンションです。会津藩が三田に構えた下屋敷の広大な跡地の一角に建てられました。竣工は1971年4月。
アクセスも非常に良く、東京メトロ南北線麻布十番駅より徒歩10分、山の手線田町駅徒歩13分と複数路線の利用が可能です。総戸数は147戸で、4LDK+WICといったファミリー向けだけでなく単身者向けの1LDKの間取りもあります。ただし1LDKでも100㎡以上の専有面積があり、ワンフロア最大4戸までといった配置のため、全ての部屋が角部屋であり、全体的にゆとりのある設計となっています。24時間対応のコンシェルジュや、トレーニングルーム、ラウンジ、ゲストルームなどハイグレードな設備もポイントが高く、魅力的な物件です。

売却価格(参考) 7,800万円 ~ 6億5,000万円(㎡単価61万円 ~ 449万円)
所在地・東京都港区三田2丁目
間取り・3LDK 4LDK 1LDK 2LDK
竣工・1971年4月
階数・地上19階 地下2階
戸数・147戸

●広尾ガーデンヒルズ・人気の衰えないヴィンテージマンションの代表的な存在

広尾は、ドイツ、フランス、ノルウェーなど各国の大使館が多く、国際的でハイセンスな街として有名です。
東京メトロ日比谷線広尾駅を出て、美しい街路樹の歩道を歩いていくとほどなく緑に囲まれた広尾ガーデンヒルズの建物を目にすることが出来ます。駅からは徒歩6分ほどといった非常にアクセスの良い立地です。
広尾ガーデンヒルズは、日本赤十字社が所有していた6.6haもの広大な高台の敷地に、全15棟という規模で建てられた大規模マンションです。総戸数1,181戸のマンションおよび管理センター、スーパー、カフェ、銀行、医院等から構成されています。「ヒル」と呼ばれる5つの区域(イースト、サウス、センター、ノース、ウエスト)に分かれ、それぞれのヒルは独自のコンセプトに基づいた設計となっています。中でも、サウスヒル、センターヒルの人気が高いと言われています。全体的に快適で清潔な状態が常に保たれており、管理状態が非常に良いこともポイントで、高く評価されています。

売却価格(参考)・1億480万円~2億3,000万円(㎡単価135万円~125万円)
所在地・東京都渋谷区広尾4丁目
間取り・1LDK  2LDK  3LDK  4LDK
竣工・1984年から1986年(竣工時期は区域ごとに異なる)
戸数・1,181戸

●元麻布ヒルズ・「森の都市」をコンセプトとしたヴィンテージマンション。

周辺には寺社や大使館などや多くの貴重な緑があり、都心とは思えない非常に落ち着いた住環境を実現させています。最寄り駅は、東京メトロ南北線麻布十番駅。徒歩8分ほどでメインゲートが見えてきます。
元麻布ヒルズは、都市そのものを森としてとらえるという「森の都市」をコンセプトとして2002年に竣工しました。敷地のおよそ半分が緑に覆われています。メインゲートから、四季の変化を楽しめる緑に囲まれた四季の丘を抜けると、樹木を模したといわれる特徴的な外観のフォレストタワー(地上29階)がまず目をひきます。タワーの他に低層棟2棟(フォレストテラスイースト・フォレストテラスウエスト)を併せた計3棟で構成されており、住民専用のルーフガーデン、スカイラウンジ、地下には住民専用のワインセラー、1階にスポーツジム、レストランなど、設備も充実している事もポイントです。

売却価格(参考)1億4,800万円~4億8,000万円(㎡単価166万~264万円)
所在地・東京都港区元麻布1丁目
間取り・2LDK 1LDK 3LDK
竣工・2002年5月
戸数・222戸

●ドムス南麻布・ドムスシリーズ最高峰のヴィンテージマンション

ドムスマンションはドムスの創設者故加来庸正氏が、細部にまでこだわり抜いて建てた高級マンションシリーズです。麻布や青山と行った都心の一等地に1979年から93年までの14年間で計20棟建てられました。そのドムスマンションシリーズの中で最も有名なマンションが「ドムス南麻布」だと言われています。
南麻布は港区の西部に位置し、坂の多い地域です。有栖川宮記念公園など緑も豊かで人気のある閑静な高級住宅街となっています。ドムス南麻布も緩やかな坂を上った高台の角地に建てられているため、低層ながらも開放的な眺望がポイントのマンションです。
バブルは終わったもののまだその余韻が残る1993年に竣工し、内装外装共に超高級仕様となっています。指物細工や宮大工の熟練した技術による内装や、幾層にも塗り重なられた塗装、職人技が駆使され、豪華さと洗練された美しさを誇るヴィンテージマンションです。
24時間管理人が常駐し、屋内プール、屋外ジャグジー、インストラクター付のフィットネスジムなどサービスも充実しています。駐車場は総戸数15戸に対して30台分。駐車スペースから自室までは直接エレベータでアクセス可能となっています。

売却価格(参考)・2億8,000万円~5億(㎡単価458万円~664万円)
所在地・東京都港区南麻布3丁目
間取り・2LDK 3LDK 4LDK
竣工・1993年8月
戸数・15戸

港区の高級住宅街に集中してしまっていますが、渋谷区のヴィンテージマンションもご紹介しておきたいと思います。

●フォレストテラス松涛・都心を代表する高級住宅地に建つヴィンテージマンション。

渋谷駅周辺の喧噪からは想像もつかないほどの閑静な住宅地に建つ渋谷区のヴィンテージマンションです。
渋谷区の南西部に位置する松濤地区は、区立の松濤美術館、観世能楽堂、鍋島松濤公園などの自然の豊かな場所や文化的な施設が多く、高級邸宅街として知られています。
江戸時代は紀州徳川家の下屋敷がありましたが、明治時代に旧佐賀藩主の鍋島家に譲渡されます。鍋島家がこの地で開いた茶園「松濤園」が松濤の地名の由来となっています。
東京メトロ千代田線代々木公園駅より徒歩10分ほど。他にも千代田線代々木公園駅、小田急線代々木八幡駅、京王井の頭線神泉駅、京王井の頭線 駒場東大前駅、東京メトロ銀座線 渋谷駅など複数路線複数駅からの徒歩15分以内でのアクセスが可能で非常に便利な立地です。
フォレストテラス松濤があるエリアは第一種低層住居専用地域となっています。地上4階建てで、間取りはファミリー向けの3LDKから3LDK+WICが中心。エントランスオートロックやモニター付きインターフォン、防犯カメラの導入によりセキュリティも万全となっています。

売却価格(参考)・1億9,800万円~6億円(㎡単価129万円~235万円)
所在地・東京都渋谷区神山町19-1
間取り・3LDK 2LDK
竣工・1999年10月
戸数・26戸

都心の一等地高級住宅街に建つ様々な有名ヴィンテージマンションを見てきました。どのマンションも都心の一等地にもかかわらずゆとりのある居住空間を実現していて、資産価値が落ちないというのも頷けます。
ヴィンテージマンションの魅力はわかったが、所詮手が届く範囲の物件ではない、と感じてしまうかもしれません。しかし、今まで挙げたヴィンテージマンションはまだごく一部。先に挙げたヴィンテージマンションほどの知名度や豪華さはなくても、年代を経ても価値の落ちないヴィンテージマンションはまだまだあります。

●インペリアル広尾・北隣は緑豊かなフランス大使館

広尾駅からは徒歩7分ほど。大使館や領事館が点在しているので、国際色が豊かなエリアです。落ち着いたレンガ色の外観とエントランスまで続く石造りの白いアーチが美しいヴィンテージマンションです。敷地の南側は明治通りに面していますので低層階であっても日当たりは良好のようです。 売却価格(参考)・4,780万円~5,200万円(㎡単価103万円~94万円)
所在地・東京都港区南麻布4丁目
間取り・1R 1LDK 2LDK 3LDK
竣工・1979年9月
戸数・172戸

●秀和代官山レジデンス・管理の良さでもポイントの高い評判のヴィンテージマンション

ヨーロピアンな青い瓦屋根、でこぼことしたスタッコ調の白い塗り壁、黒い鉄製のバルコニー、といえばどこかで目にしたことのあるという方も多いでしょう。秀和レジデンスは昭和39年に初めて建設されてから、独自のヨーロピアンなスタイルで人気を博したマンションシリーズです。そのシリーズの中でも人気があるのが、ハイセンスな街として知られる代官山駅徒歩5分という好立地がポイントの秀和代官山レジデンスです。メインの八幡通りから少し入ったところにあり、通りを挟んで公園もあるので落ち着いた住環境です。共用部分も掃除や手入れが行き届いていて美しく、管理状態が非常に良いとの評判が高いヴィンテージマンションです。

売却価格(参考)・3980~5180万円(㎡単価121~112万円)
所在地・東京都渋谷区猿楽町
間取り・1LDK 2LDK
竣工・1972年4月
戸数・190戸

ヴィンテージマンションはなぜ価値が高いのか


20年ほどでその価値がゼロになるといわれる日本の中古マンション市場。そんな中、ヴィンテージマンションは、別格の圧倒的な存在感を放っています。
ではなぜヴィンテージマンションは通常の中古マンションと違って価値が落ちないのでしょうか。その理由を考えてみましょう。
ヴィンテージマンションの特徴をみていくと、どのヴィンテージマンションにも共通しているポイントがあります。

都心の中でも青山、麻布、広尾などといった非常に人気のあるエリアに建っている。
専有面積にゆとりがある。
充実したハイグレードな共有設備。
管理状態が良い。

なんと言っても一番のポイントは、管理状態の良さではないでしょうか。いくら立地が良く、ハイグレードなマンションでも、管理状態が悪く建物のメンテナンスが行き届いてない状態であると、年代を重ねるほどに劣化が激しくなり、マンションの価値を保つことは難しくなります。
また、自分の住まいや住環境に愛着や誇りを持った住人が多く、それがマンションの価値を落とすことなく良い状態を保っていられる要因になっているのでしょう。中古マンションは管理を見てから買え、とよく言われていますが、ヴィンテージマンションに関しても決して例外ではないといえます。

ヴィンテージマンションも売却査定をするのが高く売るコツ


さて、中古のマンションの購入を視野に物件を探している方は、紹介してきたようなヴィンテージマンションを是非とも検討してみたいという方もいらっしゃるでしょう。また、物件探しの視点を少し変えて、将来ヴィンテージマンションになりうる「ヴィンテージマンション予備軍」を探してみるのも非常に面白いかもしれません。

また、既にお持ちのマンションがヴィンテージマンションだった、という場合。立地が非常に良いので、ご自分が住んでもよし、人に貸してもよしでしょう。もちろん売却する際にもなかなか売却出来なくて困る、という事はあまりないでしょう。
ただし、人気のあるヴィンテージマンションだからといって、売却する際には少し気をつけておきたいポイントもあります。
せっかくのヴィンテージマンションを相場よりも安い値段で売却してしまったなんていう事は避けたいですね。ヴィンテージマンションをその価値に見合った価格で出来るだけ高く売却するためには、物件に合った不動産会社を見つける事が重要ポイントです。その価値をあまりよく知らない不動産会社より、ヴィンテージマンションの扱いに強い不動産会社の方が、売却は断然スムーズに進むでしょう。では、どのようにしてその不動産会社を見つけたらいいのでしょう。

ヴィンテージマンションを売却する場合に大切なポイントは、複数の不動産会社に査定依頼をするということです。 不動産会社に査定を依頼すると、不動産会社はその物件が売却出来るであろうという価格を査定して算出してくれます。中古車の買取り査定や中古品のリサイクルショップの買取り査定の場合とは違うのは、不動産会社がその査定価格で買い取ってくれる訳では無いということです。だいたい3ヶ月くらいの期間で売却出来そうだと不動産会社が考えるおすすめの価格を査定金額として出してくれるので、実際にその査定価格で売却出来るという保証はありません。相場よりも高い価格で売却価格を設定してしまえば買い手がなかなか付かず、売れ残ってしまう可能性もあります。逆に相場を良く知らなかったために、不動産会社に言われるまま、せっかくのヴィンテージマンションを普通の中古マンション並みの安い金額で売却してしまう可能性もあります。

査定の依頼は無料で出来ますし、査定を依頼したからといってその不動産会社と契約しなければならないといった事もありません。最近はインターネット上のサイトで、複数の不動産会社に一括で査定を申し込める一括査定サイトなどもあります。一軒一軒自分の足で不動産会社をまわって査定を依頼するといった面倒なこともなく、時間のない方でも簡単な机上査定などに関してはメールなどで査定結果を知ることが可能です。

ヴィンテージマンションを出来るだけ高く売却したい。その価値を落とすことなく確実に売却に導いてくれる不動産会社を見つけるためには、複数の不動産会社へ売却査定を依頼し、その中で売却活動を適切に進めてくれる不動産会社をしっかりと見極めることが重要なポイントです。

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