マンション売却査定の参考になる不動産鑑定士の先生のノウハウ

不動産売却一括査定「イエイ不動産売却査定」

先ず予備知識として、不動産鑑定士の仕事とは、どのようなものかをご紹介いたしましょう。
不動産鑑定士は、国家資格である資格試験に合格して初めてなれる職業です。この国家資格は、司法試験、公認会計士試験と並ぶ難易度の高い3大国家資格と言われています。この資格を取得するまでに5年かかる人も珍しくありません。

こうした難関試験を突破した不動産鑑定士の仕事は、どのようなものでしょうか。
不動産鑑定士の仕事は、不動産の価値を算出する仕事です。具体的には、勤務先によって違いがある様です。
不動鑑定事務所での仕事の場合は、
・国・都道府県・市区町村からの土地評価依頼対応。
・裁判所からの競売物件の評価等の公的な仕事。
・銀行からの担保評価、会計事務所からの企業不動産の時価評価、売買を目安とするための鑑定評価。
などです。

これに対し、企業の鑑定部門や銀行の担保保証部門や信託部門では自社の不動産鑑定の仕事になります。
また、会計事務所や富裕層向けのコンサルティング会社も不動産鑑定を主軸にコンサルタント業も行います。
コンサルティング業務としては、広く個人や企業を対象に、不動産の有効活用、開発計画の策定をはじめとする総合的なアドバイスを行います。

では、不動産業者が行う無料の売却査定と不動産鑑定士が算出する不動産鑑定の違いは何でしょうか。
一言でいえば、裁判所や税務署等の公的機関にも通用する資料かどうかです。
不動産鑑定士の鑑定は、「不動産鑑定評価に関する法律」及び「不動産鑑定評価基準」に準拠すべきことが義務づけられており、この要件を満たした鑑定がなされます。そしてその鑑定書は、税務署の公的機関でも認められる資料となります。勿論、不動産鑑定士は、不動産を鑑定し、鑑定書を作成することが仕事である為、鑑定料は発生いたします。

それに対し、不動産業者による売却査定は、売却額を決定するための指針となる金額です。マンションの売主から売却を依頼された場合などに、不動産業を扱っている経験や物件の相場から、査定を行い、その物件の売却査定額を提示するものです。
これはサービスの一環として行われ、無料で提供されます。もし、報酬を伴う場合は「不動産鑑定評価に関する法律」に触れてしまいます。また、不動産会社に提示された売却査定額は、公的資料としては扱えず、あくまでも内部資料という扱いになります。
ここまでで、不動産鑑定士とはどういう仕事であるか、不動産鑑定士が作成する不動産鑑定書と、不動産会社が無料で提供する売却査定の違いについても確認しました。

それでは、本題に入りましょう。
マンションの売却査定について、不動産鑑定士の先生はどういった視点で評価をしているのか等、参考になるポイントを9つご紹介いたしましょう。

マンションの売却査定額を左右する重要な評価ポイントについて


不動産鑑定士の先生が、特に重要視するポイントとして、次の点を挙げています。
1.マンションの状態(維持管理状態)
2.内装、外装等の個人的嗜好の程度
3.現在のマンション市場の適合度(はやり)
意外にも、マンションの見た目の内容を重視します。それには、2点ほど理由があります。

1つは、そのマンションについての資料や文書のような読めば判断できる情報、例えば、マンションの築年や構造といった要因は、その情報を評価基準に照らし、評価にすればよいため、鑑定に対し大きいな差異は発生しにくい一方、マンションの見た目、状態は、実際に現物を見て初めて確認出来ることであり、管理状況によってかなりの違いが出るポイントであるため注意が必要になります。

2つ目は、購入者にとっては、目の前に広がるマンションの状態が全てであり、その状態で購入するかしないかを判断すると考えられる点にあります。

では、先に挙げた、ポイント「1.マンションの状態(維持管理状態)」について具体的にどのようなことか、補足説明をいたしましょう。例えば、同じ築5年であっても、落書きや傷、穴だらけのマンションと、綺麗に大事に使い新品同様のマンションでは売却査定額に違いが出るということです。
また、「2.内装、外装等の個人的嗜好の程度」については、具体例を挙げれば、壁紙が全面花柄だったり、全面白黒の縞模様だったり…等かなり個性的な内装だった場合や、マンションの外装が、全面ピンクのカラーリングだったりする場合、このマンションを好む人はかなり限られてきてしまい、売りにくい物件と判断されるということです。
3.現在のマンション市場の適合度(はやり)」につては、かつては畳の部屋が当たり前でしたが、現在は、フローリングが好まれているとか、段差の少ないバリアフリー構造が好まれる等、今の市場の趣向にマッチしているかということを考慮するということです。
そのため、目視なしには、鑑定結果を出せないと言え、これらの内容が重要ポイントとなるのです。

メンテナンスが行き届いているマンションであることが売却査定をUPさせます


マンションの買主の立場になって考えてみれば、ゴミだらけ、ほこりだらけ、雑然としている部屋のマンションを購入したいとは思わないでしょう。やはり、内覧時に良い印象を与えられそうなマンションであるかが、評価のポイントになります。毎日の掃除はもちろんですが、内覧を意識して、自分の出来る範囲で整理整頓清掃、およびメンテナンスをすることは、売却査定額を引き上げるポイントとなります。仮に、喫煙者が住んでいるマンションであれば、クロスの張り替えはするべきでしょう。たばこのヤニは敬遠されるため、売却査定額を低くする原因になります。少しでも査定額を上げたければ、ヤニの色が染みついたクロスの張り替えは、やはり行うべきでしょう。

このように、売却査定額をより高いものにするための、リフォームは効果的です。たとえ20万円をかけてリフォームしても、30万円高く売却できれば、効果的な手法と言えるのです。このあたりの事は、専門である不動産鑑定士にぜひご相談ください。
費用を掛ける掛けないは別にしても、売却を考えているマンションについては、整理整頓清掃は必ず行い、見た目にメンテナンスが行き届いているという印象を与えるよう意識して、備えることが売却査定額をupせるポイントとなる事は間違いありません。

マンションの管理組合の活動が良好であることは、評価UPのポイントになります


ほとんどの場合マンションは、管理組合がマンションのメンテナンスを管理しています。
外壁塗装、配管などのメンテナンスは、適切な時期に適切に行われているかによってマンションの寿命は大きく変わります。このため、管理組合が有効に機能しているかも、評価基準の重要なポイントとなります。

高額なマンション・個性的で特徴的なマンション・状態がかなり悪いマンションは、売却査定の評価が、大きく分かれます


いわゆる標準、ごく普通のマンションであれば、鑑定士によって評価にあまり差がでません。しかし、あまりに高額なマンションなら、それだけの高額な金額を出す買手が現れると判断するかどうかで評価が分かれるであろうし、個性的な外装や内装のマンションであれば、その特殊性に価値を見出す人がいると判断するかで評価も分かれるでしょう。さらに、状態が悪いマンションであれば、売却成立の為に、どこまでリフォームを必要とするかの判断の差で、また評価が変わってきます。ですので、こうした、極端な特徴を持つ物件については、鑑定する人間によって売却査定に差が出ることも知っておくとよいでしょう。

鑑定書を提示することにより、売却査定額に影響を与えることができます


売却査定は、不動産会社が独自に行うものですが、不動産鑑定士による鑑定書を提示すれば、売却査定額にかなりの影響を与えられます。なぜなら、不動産鑑定士による鑑定との差異があれば、その差異について合理的根拠を用いて説明する責任が発生するからです。その為、鑑定評価額を無視することはできないのです。これは、国土交通省が出しているガイドライン(宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方)に、宅建業者が行う媒介価格に関する意見の根拠の明示義務について、意見の根拠については価格査定マニュアルや、同種の取引事例等他合理的な説明がつくものであること、また、根拠の明示は法律上の義務である。…ということが示されています。

以上のことにより、不動産業者が提示した売却査定額に、納得が出来ない場合があれば、不動産鑑定士が鑑定した鑑定書を用いて、売却査定額の根拠を、納得するまで、不動産会社に説明することを求めやすくなります。

鑑定評価額と実売価格に差が出る場合は、鑑定士にアドバイスを求められるとはかぎりません


 実は、不動産鑑定士により、宅建業界の仕組みを理解している鑑定士と、理解していない鑑定士がいます。そのため、宅建業を理解していない鑑定士であればアドバイスを求めても適切な回答は得られません。
また、不動産鑑定士が鑑定した鑑定評価額は決められた鑑定基準に則った鑑定である一方で、その鑑定士一個人の意見、判断であるとも言えます。それに対し、実売価格(成約価格)は、ある売主と買主の個別事情や交渉によって決定した結果です。その時に、抱える売主の個人的事情や買主の個人的事情によって相場よりも高くも安くもなる可能性はあります。
具体的な例を挙げれば、売主が、すぐにでもお金が欲しい事情を抱えている場合、相場よりも安く売却される場合が多々あります。また、買主も、子供の学校の事情などにより、どうしてもその時期にその場所に移動しなくてはならない場合は、相場より高くても成立する場合もあります。

このように、実際に取引される成約価格は、個々の事情により決められる金額であるため、標準的な場合を想定した、不動産鑑定の知識だけでは、十分なアドバイスは難しいものとなります。もし、そういったアドバイスを望むのであれば、鑑定依頼前に、実売価格に対するアドバイスは可能かも確認しておくとよいでしょう。

不動産鑑定士によっては、マンションを売却するか賃貸にするかといった相談は可能です


逆に言えば、こうしたコンサル能力のない不動産鑑定士も存在します。ですので、こうした相談を考えている場合、事前に、コンサル業務に対応可能かを確認することをお勧めいたします。コンサル業務は知識だけではなく経験の差により、その内容にも差が生じます。したがって、コンサルを求める内容にも得て不得手がありますので、ぜひ相談したい内容の詳細を話し、対応可能かどうかを確認してください。

不動産鑑定士へマンションの鑑定依頼は、購入希望者からの鑑定依頼が多いです


このことは、容易に想像できると思いますが、売主からすれば、鑑定料を支払って鑑定額を出さなくても、不動産会社が提示した売却査定額を基に納得できる売出額を決めてマンションの売却に臨めば問題はありません。また実際に高く売れる分には、なんの問題もありません。一方、買手の側に立つと、自分が一生に何度も経験しないような金額で購入するマンションについて、本当に妥当な金額なのか、支払った分だけの価値あるものなのかは悩んで当然でしょう。その意味では、不動産鑑定士に鑑定してもらい、その結果と提示されたマンションの売却希望価格を判断し、その資料を基に、しっかりとした根拠ある値引き交渉が可能になるのは、かなり意味のある事でしょう。つまり、不動産鑑定士に依頼した鑑定料以上の利益を得ることになるかもしれないのです。その為、売主側の人より、購入希望者からの鑑定依頼が多いのです。

マンションの評価が上がる地域についての見分け方のヒントを得る有効な手段について


マンションに限らず、不動産の価格も自由経済である日本では、需要と供給のバランスにより、価格は決められます。マンションを購入したい人が増えれば価格は上昇するし、そのマンションを欲しいと思う人がいなければ価格は下がります。この基本的な構造は、マンションであろうが変わりません。

マンションの立地が、その地域の人口推移、その都市、町の人口分布状況、年齢構成にどれだけマッチしているマンションか、また、これらの状況が今後の都市計画等からどのように推移するかという点。また、その変化にどれだけ合致するマンションとなり得るか、例えば、その地域の住人のなるだろうと思われる家族構成に適合するる間取りであったり、内装等についてであったり…。
また、この地域に新築マンションがどれだけ売出予定があるか。例えば、今後、同じマンションおよび同じようなタイプのマンションが多く売出される傾向にある場合、極端に売出査定額が低い状態になる事が予想されるでしょう。
このようにマンションや、立地されている地域の特性、その時のトレンドだけではなく、時々のマンション市場の動向にもよって売れる地域のマンションは変化するでしょう。

そうした、動きをみながら、価値が上がる地域はどこなのかをご自身で類推することもできることでしょう。
しかし、より確かに、マンションの価値が上る地域について知りたいのなら、きちんと報酬を支払い、不動産の専門家である不動産鑑定士に相談するのが一番です。有効な情報はただでは、手に入りません。価値があるからこそ、そこに費用が発生するのです。やはり、無料の情報は、無料なりです。真剣に知りたい情報であれば、ぜひ、不動産鑑定士等のプロに有料の相談をなさってみてください。

以上9つのポイントをお知らせいたしました。
まとめますと、マンションの売却査定額はもちろん、不動産鑑定士の算出する鑑定額も、鑑定する人によって多少のさが出ること。また、売却査定前には、マンションを見た目に美しくなるよう、整理整頓清掃に心掛けることが、売却査定額をUPするポイントであること、このことは、覚えておくべきでしょう。
また、もし、自宅マンションの売却を検討中の方で、仲介業者の売却査定額に納得できない点があれば、不動産鑑定士に相談も考えてみるのもいいかもしれません。 
いずれにしても、大切な資産であるマンションを納得いく価格で売却できるようにする一つの手段として不動産鑑定士へのご相談も考えてみては、いかがでしょうか。

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