不動産投資における利回りとは

不動産投資の知識

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不動産投資における『利回り』について

今回は,不動産投資における『利回り』についてご説明します。

『利回り』とは

 

『利回り』とは,投資した元本に対する,利子を含めた収益の割合です。
例えば,100万円で株を買い,2年間運用したとします。
2年間で合計20万円の配当金を受け取り,120万円で売却できた場合,元本が100万円,2年間で40万円(配当金+売却益)の利益を生んでいます。
これを1年当たりで計算すると,20万円の収益となりますので,年利回りは20%(20万円÷100万円)ということになるのです。
投資とは,利益を得る目的で資金を投入することですので,不動産投資を考えている方は,当然,『利回り』がどのくらいあるか,ということが重要なポイントとなってきます。

不動産投資における『利回り』について

 

不動産投資で言われる『利回り』には2つの種類があります。
1つは『表面利回り』,あと1つは『実質利回り』です。
それぞれの違いについてご説明しましょう。

(1) 『表面利回り』と『実質利回り』について

『表面利回り』とは,単純に,年間賃料総額を投資金額で割ったものです。
例えば,2000万円で購入した中古マンションの1室を毎月15万円で賃貸できたとしましょう。
年間賃料総額は180万円(15万円×12か月)ですので,『表面利回り』は9%(180万円÷2000万円)ということになります。
他方,『実質利回り』とは,年間賃料総額から年間費用総額を引いた純利益を投資金額で割ったものです。
例えば,2000万円で中古マンションを購入し,毎月15万円で賃貸したが,その間に修繕費用として30万円かかったとしましょう。
年間賃料総額180万円から費用30万円を引いた150万円を2000万円で割りますので,『実質利回り』は7.5%になります。
ですので,投資金額も家賃も同じであったとしても,発生する費用が大きくなれば,『実質利回り』は『表面利回り』よりも低くなります。
不動産投資は,ただ保有すれば良い株式等とは異なり,不動産の維持には様々な費用が発生します。
ですので,不動産投資において重要なのは『実質利回り』で,不動産投資の利回りと言えば,通常は『実質利回り』を指しています。

(2) 『費用』項目について

それでは,不動産投資における『費用』とはどのようなものがあるのでしょうか。

『実質利回り』を計算する上で,年間賃料総額から引く年間費用総額の費用項目は,主に,土地及び建物の固定資産税・都市計画税,水道光熱費,維持修繕費,建物保険料,建物管理費については,自主管理であっても発生します。
また,管理会社に委託した場合には,管理委託料,仲介手数料や広告費等も当然発生するでしょう。
『実質利回り』は,当然,個々の不動産の所在地・用途・構造・築年数等により,異なりますが,我が国の不動産投資の『実質利回り』は,かつては平均5%程度で推移してきました。
ですが,近年不動産価格が高騰し,2018年時点では,大まかにいって4.5%程度が平均となっています。
(不動産投資の『実質利回り』は,一般財団法人日本不動産研究所という団体が半年に一度「不動産投資家調査」を公表していますので,参考にしてください。)

高利回りを維持するポイント

 

それでは,どうしたら『実質利回り』を上げ,それを維持することができるのでしょうか。
それは,一言でいえば,「空室リスクの低い不動産を選ぶ」ことです。
投資用物件を購入する時は,当然,購入時の空室率を見るかと思いますが,その際に空室率の低い物件を選ぶことはもちろん,仮に賃借人が退去した場合であっても,すぐに次の賃借人が決まるかどうか,また,一旦入居した賃借人が長く入居するかどうか,ということがポイントとなります。
これは,先ほどご説明したとおり,は年間賃料総額から年間費用総額を控除したものが『実質利回り』の基準となりますので,空室があれば,当然利回りが低くなってしまうからです。
賃借人が退去すると,空室時の家賃がない上,室内の原状回復費が発生しますし,募集広告費等も発生します。
ですので,収益物件を選ぶポイントは,何より空室リスクの少ない物件を選ぶことです。

投資用物件と査定について

 

あなたが不動産投資に興味があり,中古マンションでも購入し家賃収入を得てみようと考える時,まずは,インターネットや不動産屋で物件情報を収集するかと思います。
収益物件の査定は,一般的には「収益還元法」(その中古マンション等の不動産が,この先,どれほど収益を上げられるかという収益性に着目する方法)という方法で査定されていますが,収益物件の査定は,これまでご説明したとおり,『利回り』がいくらか,ということが非常に重要になってきますので,場合よっては最初に利回りありきの査定になることがあります。
要は,売主から「中古マンションを売却したい」という依頼があった時に,まずは利回りをいくらにするかを決めて,そこから売却価格を逆算・査定するということです。
ですので,不動産投資で失敗しないためには,広告記載の利回りだけに惑わされずに,物件にかかる費用と空室リスクを冷静に判断して売却金額が妥当かどうか判断して購入することが大切です。

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