生活保護を受けるための条件ともらえる金額

民法

不動産売却一括査定「イエイ不動産売却査定」

生活保護という言葉はよく見聞きするものの、具体的な内容や受給するための条件などについて正確に理解している人は意外と少ないものです。

そこで今回は、「生活保護を受けるためにはどうすればいいの?」「どんな条件を満たせばもらえる?」「月にいくらくらい支給されるの?」などの疑問にお答えしたいと思います。

生活保護とは何か

まずは知っているようで実はあまりよく知らない「生活保護」の基本を理解しておきましょう。「自分には関係のない話」と思っている人も、将来はどうなるかわかりませんし、自分の税金が使われていることでもあるので、きちんと知っておいて損はありませんよ。

 

生活保護とは、収入が少なく生活に困窮した国民に対し、必要最低限の費用をまかなうため、そして自立を支援するために国や自治体から保護費を支給する公的な制度です。日本国憲法の「健康で文化的な最低限度の生活」を送るためにも必要な制度と言えますね。

なお生活保護は略称として「生保(セイホ)」、ネットスラングでは「ナマポ」と呼ばれることもあります。「セイホ」と言うと生命保険と間違えてしまいそうですが、「マナポ」と言うと差別的な意味を含むこともあるので、使うときは注意したほうがいいかもしれません。

生活保護を受給するための条件

収入編

生活保護を受給するためには第一条件として、収入が最低水準の生活費よりも下回っていることが必要です。でも最低水準の生活費と言われても、一体いくらなのかイマイチよくわかりませんよね。この金額は地域の物価によって変わるので、詳しい金額が知りたい方はお住まいの地域で問い合わせてみるといいでしょう。

不動産編

では不動産を所有していたらどうなのでしょうか? 一戸建てやマンションといった持ち家を所有していた場合は、原則として売却することになります。

やはり財産とみなされる不動産を持ったまま生活保護を受けるというのはムリなのですね。当たり前と言えば当たり前かもしれませんが、これは覚えておくべきポイントと言えそうです。

 

ただし役所から持ち家に「資産価値がない不動産」と判断されれば、場合によっては売却しないでそこへそのまま住むことも可能になります。月々の家賃扶助を生活保護で給付せずに済むためです。資産価値がなくても、家賃を支払わずに住める家があるなら、給付金を少なくできるため国としても負担が減って助かりますよね。

 

「でも自分の家に資産価値がどれくらいあるのか調べるにはどうしたらいいの?」と思う方もいるでしょう。一戸建てやマンションといった持ち家の価値を調べるには不動産鑑定に依頼するという方法がありますが、お金がかかるのがミソ。鑑定費用は1,000万円までの不動産物件で16万円以上にもなってしまうのです。「お金がないから生活保護を受けたいのに、そんな金額払えるわけない!」というのはもっともな話。そんな場合におすすめなのが、無料で受けられる不動産査定サービスを利用することです。無料で不動産の価値を査定してもらうことができるので、お金がなくても大丈夫。売却するかどうかはひとまず置いておいて、役所へ行く前に自分で価値を調べておくと印象も良くなります。それにもしかしたら、予想以上に高い査定額がつくかもしれません。「庭は草ボーボーだし家はかなり古いし、どうせ資産価値なんてないよ」と思っていても、査定してもらったらけっこうな金額がついた、なんてこともありえます。そうすれば生活保護を受給しなくても、不動産を売ったお金を元手にして再スタートを切れるかもしれませんよ。

 

ところで住宅ローンがまだ残っているという場合はどうなるのでしょうか? 住宅ローンがある場合は、売却する必要があります。生活保護を受給しながら住宅ローンを返済するというのは、国に家を購入してもらうのと同意になってしまうため認められません。これは当然ですよね。

自動車・バイク編

車やバイクも持ち家と同様、原則として売却が必要になります。車やバイクも売却すればお金になりますし、贅沢品と認識されるため所有はNGです。

ただし生きていく上で車やバイクがどうしても必要と判断された場合や、資産価値がないと判断された場合、所有が認められるケースも一部ですがあります。「親の介護で車がないと支障をきたす」「公共の交通手段がなく、車がないと仕事へ行けない」などやむを得ない事情がある場合は相談してみましょう。

車やバイクの資産価値を知りたい方は、無料で依頼できる査定サービスを利用してみることがおすすめです。

借金がある場合は?

次に、借金がある場合はどうなるでしょうか? お金がなくて困って生活保護を受給したいと思っているのですから、借金がある可能性は大いにありますよね。結論から言うと、申請は可能ではあります。ただし借金を返済しながら生活保護を受給すると、国に個人の借金を立て替えてもらっているという解釈になってしまうため、原則はNGです。住宅ローンの場合と同じですね。これを認めてしまうと、世間から「納得いかない!」と猛反発を受けてしまうでしょう。

そのため借金がある場合は事前に借金整理をする必要があり、生活保護で相談に行くと役所でまず借金整理をするよう勧められます。

「そんなに簡単に返済できないから困っているんだ」「借金を返済するお金があれば生活保護の申請なんかしない」という方もいるでしょう。ごもっともです。借金の問題は自分で簡単に解決できることではないので、専門家に相談するのが一番。無料の法律相談サービスがあるので、そちらで専門家に相談してみましょう。借金問題がクリアになれば、生活保護受給も可能になりますし、何より精神的にラクになれますよね。精神衛生上のことを考えても、借金問題についてはできるだけ早急に対処して解決してしまいましょう。

働いていない場合は?

健常な方であれば仕事をしていることが大前提です。生活保護の受給対象となるのは、「働いているけれど収入が少なくて生活費が足りない」という人。そうでないと、働くのが面倒だからと言って生活保護を受給しようとする人であふれてしまいますよね。誰しも楽してお金がもらえるのであればそれが良いに決まっていますから…。そのような人を排除するためにも、仕事をしていることが受給の条件になっているのです。

 

ただしこれは健常な方の場合のお話。病気や怪我をしていて仕事ができない、家族の介護で働けないという方もいるでしょう。そういったやむを得ず働くことができない人の場合は、無職でも生活保護の受給対象になることができます。働けない理由を書いた書面を提出して、それを役所に認めてもらえればOKです。

 

やむを得ない理由もなく仕事をしていない人は、相談に行っても働くことを促されるだけですから、まずは仕事を探しましょう。

最短1週間で入社可能なネット求人申し込みもあります。活用してみましょう。

自分で探してもどうしても仕事が見つからないという場合には、それを伝えると力になってもらえる可能性もあります。現在、仕事をしていなくても、「働く意欲はある」「求職中であるけれど苦戦している」ということをアピールすることが大事です。仕事を探している間や仕事を始めて生活が安定するまでの期間、受給審査の対象になることができます。

どのくらいの預貯金・資産は保有できる?

生活保護を申請する際に、預貯金や資産があったら受給対象にはならないのでしょうか? お金があれば生活保護を受ける必要はありませんから、預貯金の残高については自身で申告書に記載するほか、役所から調べられることにもなります。その際、残高は1ヶ月の生活費の半分程度であれば認められるとのこと。とは言っても1ヶ月の生活費なんて、金額は人それぞれ異なりますよね。だからと言って、「私は月50万円の生活費が必要だから、25万円の残高まで許されるってことね」というのは間違い。生活費は国が決めた最低金額の生活費となりますから、具体的にはその半分の金額だと5万~8万円程度が預貯金の残高として認められる金額でしょう。

 

クレジットカードの所有はOKです。ただしカードを使用すると借金として認識されてしまうため注意が必要。使用する前にケースワーカーへ相談しましょう。

 

他に資産として考えられるものと言えば、家具やテレビ、洋服やアクセサリーなどでしょう。これらは高級なもの・高価なものであれば当然ながら資産とみなされ売却が必要になります。売却しなければ生活保護を申請しても通りません。基本的に、生活必需品以外のものは売却することが必須です。

「高価なアクセサリーを持っているけれど、隠しておけば大丈夫」「見つからなければ平気」と思っていたら大間違い。審査のときだけでなく、生活保護の受給後も自宅にケースワーカーが抜き打ちで訪問してくるということもあるので、素直に売却しておくことが大事。意図的に隠していたものが見つかった場合、悪質だと捉えられて心証が悪くなるのでやめましょう。

 

持っていてもOKと認められるもの、すなわち常識的な生活必需品と言えるものは、一般的な価格のテレビやエアコン、炊飯器、洗濯機など。こういった生活する上で欠かせないものは売却せず所持していて大丈夫です。値段が高い高機能な電化製品ばかり…という場合は、売却して普通のものに買い替えるという選択をしたほうがいいでしょう。

母子家庭だと審査条件は変わる?

収入が低く、生活が苦しい状況になる可能性が高い母子家庭。そのため審査に通りやすいのではないか? と思われるかもしれませんが、実際はそんなことはありません。多少考慮されることもあるかもしれませんが、基本的に他の一般の人と条件は同じです。母子家庭だからと言って何か特別に優遇されることはないと心得ておきましょう。

ただし車の所有については認められているケースも多いそうなので、申請時に確認してみましょう。小さな子どもがいる場合は、車がないと困るケースも多いでしょうから、そこは考慮してもらえるとありがたいですよね。

高齢者や精神的な病を抱えている人などは優遇される?

社会的弱者と言われる高齢者や精神疾患を抱える人、体が不自由な人。働きたいと思ってもなかなか働けなかったり、働いても収入が低かったりするケースは多いです。そのため生活保護を申請する人も多いと思いますが、高齢者だから、精神的な病があるから、体が不自由だからと言って審査に通りやすくなるかと言うと、残念ながら一般の条件と基本的に変わりません。

ただし審査時にはある程度、考慮はしてもらいやすくはなっているでしょう。だからと言って、「高齢者だから預貯金が多くあってもOK」「精神疾患があるため不動産の所有は認める」とはいきません。

生活保護の受給条件はみんな平等に同じであるということを知っておきましょう。

生活保護を申請すると身内にバレる?

生活保護を申請した場合、家族や親戚などに役所から連絡が行くことがあります。「身内には知られたくない」と思っても、これは制度上仕方のないこと。税金を使うよりも身内が支援できるのであれば、してもらったほうが国としても助かりますから当然ですよね。そのため支援ができないかどうかを問うためにも連絡をする必要があると理解しておいてください。

もちろん親戚や家族などが「支援できません」と言えば、生活保護を受給する対象となります。

生活保護を申請する手順

受給条件について理解したら、今度は生活保護を申請する方法について具体的に見ていきましょう。どんな順番で申請すればいいのか、手順ごとに解説していきます。

ステップ1:居住地域の福祉事務所へ行って相談する

まずは現在住んでいる市区町村の福祉事務所へ行って、「生活保護を受けたいのですが」と相談することから始めましょう。生活保護の申請手続きを行う前に、担当の職員と面談をすることになります。

 

「面談なんていいから早く申請させてくれよ」と思う方もいるかもしれませんが、この面談はとても重要なもの。職員は面談での質疑応答から、「本当にこの人は生活に困っているのだろうか?」「生活保護以外に生活を立て直す方法はないのか?」ということを見極めます。

 

近年、生活保護の不正受給が問題になっており、本来は受給対象にならないような人たちも審査に通ってしまっていた実態が明らかになりました。こうした問題は世間から激しく非難され、福祉事務所の職員たちも不正受給が起こらないよう改めて厳しい態度で臨むようになっているのです。そのため申請までのハードルが高いと感じられるかもしれません。面談で職員から生活保護申請ではなく別の手段で生活を立て直すことを提案される場合もあるでしょう。なかなか申請が通らないことに憤りを覚える方もいるかもしれませんね。

しかしこれは不正に受給する悪意のある人たちを排除するためには仕方のないことと言えます。怒りを向けるべき相手は福祉事務所ではなく、不正に受給している一部の悪意ある人間。そうした人たちがいる以上、福祉事務所としてもどうしても厳しい対応をせざるをえないのです。そこは理解しておく必要があります。

 

では生活保護の申請を通すためにはどうすればいいのでしょうか? そのためには「働いているが(もしくは働く意思はあるが仕事が見つからず)経済的にどうしても苦しく、生活に困窮している」ということをハッキリ伝えることです。ただ生活が苦しい、お金がないとボヤくのではなく、いかに苦しいか、いかに困っているかをきちんと論理的に説明しましょう。職員も人間ですから、強い意志をもってきちんと訴えればわかってくれるはずです。「生活保護がもらえないと生きていけない」ということをわかってもらいましょう。

 

なお面談の際には、資産となる不動産や車・バイク、高価な物品などがないこと、借金やローンがないことも伝えましょう。資産となるようなものがあれば、「申請前に売却して生活費に充ててください」と言われてしまうので、必ずそういったものは処分してから相談に行くようにしてください。二度手間になってしまいます。

また経済的に支援してくれる家族や親戚などがいないということも伝えておくと、手間が省けます。

ステップ2:申請書の提出

面談が終わったら、申請書を提出することになります。申請書に記入するのは以下の項目です。漏れがないよう記入しましょう。

 

・住所

・氏名

・家族に関する情報

・扶養の有無

・申請理由 など

 

また申請書を提出する際には、世帯全員の収入がどれくらいあるのかわかる「収入報告書」と、不動産や車・預貯金などの資産がないことを申告する「資産申告書」、本人が申告した資産や収入などが嘘ではないかどうかを福祉課から関係各所へ連絡して調べるために必要な「同意書」も共に提出する必要があります。

本当はお金があるのに「ない」と偽ったり、自分でも気づいていない資産があったりといったケースに備えて、これらの書類も提出しなくてはなりません。

ステップ3:福祉事務所による調査

必要な書類一式の提出が完了したら、いよいよ担当職員による調査が始まります。申請が通るか通らないかの肝となるポイントですね。

 

調査とはどのようなことを行うのかというと、担当職員が申請者の自宅へ訪問し、どのような生活状況であるのか、生活保護を受給するための条件をすべて満たしているのかどうかなどを調査していきます。本人からの聞き取り調査だけでなく、銀行や勤め先の会社、保険会社などさまざまな関係先に対しても問い合わせ・調査が行われることになります。

そのため「黙っていればわからない」「隠しておけば平気だろう」という考えは無意味です。「お金がない」と言っていたにも関わらず、預貯金があることがわかったり家の中に資産となるようなものが見つかったりした場合には、生活保護の不正受給を疑われることになるので注意が必要。絶対に隠し事はしないようにしましょう。

言い方は変ですが、胸を張って「本当にお金がありません」と言えるような状況であることを証明しなくてはならないということですね。

ステップ4:生活保護受給についての通知が届く

福祉事務所の担当職員による調査が終わったら、生活保護を受給することができるか否かの通知が届きます。この通知が届くまでの期間は、調査完了から約2週間~1ヶ月程度です。この期間、ドキドキしながら待つことになります。

そして「給付できる」という決定がされた通知が届けば、晴れて生活保護を受給できるというわけです。

 

ただし生活保護受給に関するこれらの手続き手順は、市区町村によってもさまざまな規定があるため、細かい点で異なることもあるかと思います。そのため正確な情報を知るためには、自身の住んでいる地域の福祉事務所へ連絡し、聞いてみるのが一番です。スムーズに申請手続きを行い、審査に通るためにも、万全を期して臨みたいもの。わからないことや不安なことがあれば、あわせて福祉事務所で聞いてみてくださいね。

生活保護によって受給できる金額はいくらくらいか

一番と言っても過言でないほど重要なのが、生活保護の金額。「一体いくらもらえるんだろう?」と疑問に感じている人は多いですよね。そこのところがどうなっているのか、詳しく解説していきましょう。

 

支給される生活費の金額は、必要最低限の生活ができるだけの金額です。家族がいる場合は家族そろって最低限の生活が可能となる金額が支給されます。

みんな一律いくら、というわけではありません。さまざまなポイントが考慮されて決まるものなので、「これだけの金額です」と言い切ることができないのです。ゆえに受給額は、受給者の家族構成や居住地域、介護の必要性、扶養の有無、病気や障害の有無などさまざまな項目が考慮されて決まります。そのため一人暮らしの場合と家族がいる場合、都市部に住んでいる場合と地方に住んでいる場合など、状況によっても異なるのです。

では具体的に月いくらくらいが目安になるのか、下記の例を見てみましょう。

 

・3人世帯……都市部などの場合:15万8,380円/地方の場合:12万9,910円

・高齢者の単身世帯……都市部などの場合:7万9,790円/地方の場合:6万4,480円

・高齢者夫婦世帯……都市部などの場合:11万9,200円/地方の場合:9万6,330円

・母子世帯……都市部などの場合:18万8,140円/地方の場合:15万8,170円

 

あくまで目安ですが、このような金額になります。子どもがいれば教育費の支給もあります。また仕事があって働いている人は、その収入を考慮して通常より少ない額が支給されます。現在の仕事の収入だけでは生活できない場合に、その不足分を支給してもらうという形です。ちなみに仕事があって生活保護を受ける場合には、別途手続きをすることになります。

 

なお家族の人数や年齢、病気があるかどうかなどそれぞれの事情によっても変動しますから、具体的な金額は各自で地域の福祉事務所へ問い合わせてみてください。

それぞれの事情を考慮してくれるというのは、とても心強いことですよね。特に子育て中の世帯や高齢者の世帯ではお金がないことは切実な問題となり、場合によっては満足な教育を受けられなかったり病気や怪我をしても十分な治療が受けられなかったりすることもありますから、生活保護は命綱となるでしょう。

生活保護中の家賃はどうなる?

資産となり得る持ち家は売却しないと生活保護を受けられないということを先述しました。ということは、生活保護を受給している人の多くは賃貸住宅に住んでいるということになりますよね。ではその場合、家賃についてはどのような対応になるのでしょうか?

 

毎月の家賃は「住宅扶助」として、生活費とは別途支給されることになります。先ほどご紹介した生活保護費の目安を見て、「この金額で家賃を払ったら生活できない」と思われた方は一安心というところでしょうか。

もちろん入居時にかかる敷金や礼金、更新手数料なども支給されるので、「お金がなくて家が借りられない」なんてことにもなりません。家の補修や改修についての費用も支給されるのでご安心ください。

なんだかそう考えると、最低賃金でカツカツな生活をしている人からすると、「生活保護を受給している人のほうが自分よりよほど良い生活ができていそうだな」と思えてしまうかもしれませんね。実際、そう思っている人も少なくないようです。

 

ただし家賃として支給される住宅扶助には上限があります。当然ですよね。「家賃を出してもらえるならいいマンションに住みたい」なんてことはできません。扶助されるのは、地域によって定められた基準額の1.3倍までです。これを超えれば自己負担となり生活が厳しくなりますから、標準以上の家に住もうと考える人はいないでしょう。もしも「生活を切り詰めてでも高級物件に住みたい」と考えた人がいたとしても、福祉事務所から指導が入るのでムリ。常識的にもそれは認められませんよね。

「現在住んでいるアパートの家賃が高くて基準額を超えてしまう」という場合には、もっと安い賃料の物件へ引っ越しが可能。行政が引っ越しに伴う費用の負担もしてくれますから、「今住んでいる家に住み続けなくてはいけない」ということもなく安心です。

 

なお管理費や共益費、駐車場代、水道光熱費は生活費として支給される金額の中でやりくりして支払うことになります。

年金をもらいながら生活保護の受給もできる?

年金には老齢年金、障がい年金、遺族年金がありますが、生活保護を受給していてもそれらの年金を受け取る、つまりダブル受給をすることができるのでしょうか?

 

結論としては、両方を受け取ることができます。とは言え、両方を受給したからと言って、収入が2倍になるなど大幅に増えることはないのです。

なぜならもらえる受給額には上限があるから。たとえば生活保護費を毎月10万円もらっていた人が年金を受け取れる年齢になったとします。年金の受給額が月3万円だったとしたなら、生活保護費は年金分の3万円を引いた7万円が支給されることになるのです。考え方としては、年金だけでは足りない部分を生活保護費で補うという感じですね。そのため上限額が10万円と決められていたなら、両方を合算して10万円が支給されるという仕組みです。

もしも年金だけで生活保護費を上回るようであれば、年金が受給できるようになったところで生活保護は受けられなくなってしまいます。その後は年金だけで生活していくということです。

 

年金も生活保護費もダブル受給して上限がないとなってしまったら、一般の人よりも高収入となってしまいますから、不公平ですよね。そのようなことが起こらないよう、きちんと上限が定められているのです。

 

なお年金はパートやアルバイトなど働いて得た収入と同じように扱われます。そのため年金を受給することになった場合、「収入申告」と言って、その金額を申告する必要があります。これは不正受給を防ぐ目的で届け出ることが義務として法律によって定められていますので、必ず申告しましょう。

年金による収入を意図的に申告しなかった場合は、刑事告発される可能性もありますから注意が必要です。

生活保護を受けているときの医療費はどうなる?

憲法でも定められている通り、すべての国民は健康な生活を送る権利があります。そのため生活保護を受給している人が病気や怪我をした際にも、「お金がないから医療機関にかかれない」ということにはなりません。

「医療扶助」という制度によって、「受給証明書」というものが現物支給されます。医療機関にかかる際にこれを提示すれば、実質無料で治療が受けられるのです。

 

無料となるものは、診察費用、医学的処置費用、薬剤・治療材料費用、手術費用、療養に必要な管理や世話、看護費用、入院費用、入院時の治療に必要な世話や看護費用、移送費。ほとんどの医療費が全額医療扶助で実質無料となるため、安心して病院にかかることができます。

当然ながら、保険の対象外となる薬剤を使った場合や保険の対象外となる治療を受けた場合には自己負担となります。「どうせなら高額な先進医療を受けたい」と言っても、それは医療扶助されないので注意しましょう。

 

なおもともと「障害者総合支援法」などの法律で医療費が免除されている人の場合などは、他の法律では給付が受けられない部分に限って医療扶助がされます。

 

また医療扶助は全国どこの病院でも受けられるというわけではないのでそこも注意が必要です。「病気になったから、家の一番近くの病院へ行こう」と思っても、そこでは医療扶助が使えない可能性もあります。医療扶助を受けられるのは、生活保護法で指定された医療機関のみ。どこの医療機関が医療扶助を受けられるところなのかは、お住まいの地域の福祉事務所で聞いてみましょう。

いざ体調が悪くなってから調べるというのではなく、健康なうちに調べてメモしておくようにすると安心です。

介護保険を受けることはできる?

生活保護受給者でも、介護保険を受けることは可能です。

介護保険の被保険者は、第1号被保険者である65歳以上の人と、第2号被保険者である医療保険に加入している40歳以上65歳未満の人です。生活保護を受給していても、このどちらかに該当すれば被保険者になれます。

 

介護保険は通常、自己負担額が1割となりますが、生活保護受給者の場合、この1割の部分を「介護扶助」で負担してもらうことができます。まず介護保険の制度が適用され、残りの部分を生活保護の介護扶助でカバーするという仕組みです。実質無料で介護が受けられるということですね。これは非常に助かる仕組みと言えますよね。

 

では先に提示した介護保険の被保険者となっていない生活保護受給者に介護が必要になった場合はどうなるのでしょうか?

その場合は、介護にかかる費用は介護扶助によって全額負担されるので、こちらも実質無料で介護が受けられます。

 

ちなみに介護扶助は医療扶助と同じく現物支給が原則です。お金で支給されるわけでなく、介護サービスを提供してくれた介護事業者へと直接支払われる仕組みとなっています。

まとめ

生活保護はすべての国民が安心して健康に最低限度の生活を送れるようサポートするためのありがたい制度です。だからこそ、身勝手な不正受給は許されません。本当に困っている人が必要なときに受給できるよう、規則を守って受給することが大切です。そのためにはみんなが生活保護に対する正しい知識を持っていることが必要になります。

生活保護を受けたいという方は、まずはマンションなどの家、車やバイク、預貯金などの資産を売却して整理し、住んでいる地域の福祉事務所へ相談に行くようにしましょう。

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