オーバーローンとは?

不動産売却一括査定「イエイ不動産売却査定」

「オーバーローン」という言葉をご存じですか?ご存じない方でも、「ローン」が「オーバー」している状態・・・と考えると、なんとなく言葉の意味することは想像できるかもしれません。

「オーバーローン」には、2つの意味があります。1つ目は、銀行の貸出額が預金を超過している状態のことです。日本では長きに渡り「オーバーローン」となっています。これは、日本の金融構造の特色であるともいわれています。2つ目は、不動産を購入する際の借入金が、購入した不動産の価格を上回っている状態です。物件価格よりも、借りた金額が多いということです。

今回は、この不動産購入の際に受ける融資における「オーバーローン」について、詳しくみていきたいと思います。

不動産を購入する際に受ける融資には、物件価格に対するローンの割合によって、いくつか呼び方があります。「オーバーローン」もその一種です。「オーバーローン」と似ているものとして、「フルローン」と呼ばれるものもあります。

まずは、「オーバーローン」と「フルローン」の違いから確認していきましょう。

オーバーローンとフルローンの違い

不動産購入の際の融資におけるオーバーローンとは、具体的にいうと、建築費を含む物件価格に登記費用や火災保険料など諸費用を上乗せし、物件価格よりも多めに融資を受けることをいいます。いわゆる「頭金」といわれる部分もローンでまかなえてしまうため、極論を申しますと、自己資金を用意する必要がないということです。

では、フルローンとは、どういうことをいうのでしょうか。フルローンとは、物件価格と同額の融資を受ける場合です。「頭金」は、自己資金によってまかないます。

たとえば、5,000万円の物件に対して、5,000万円を超える金額を融資として受けるのが「オーバーローン」、5,000万円の融資を受けるのが「フルローン」です。

オーバーローンのメリットは?

先ほど述べましたとおり、諸経費まで融資してもらえるので、自己資金が全くなくても不動産の購入ができてしまうというのが最大のメリットであり、目的であるといえるでしょう。手持ちの資金がなくても、不動産投資をし、大きな資産を手に入れることができます。その資産から利益を得ていくことができるようになるわけです。「手持ちの資金がない=少ない投資金額」で、「大きな資産を手に入れて=大きな取引を行う」ことを、金融の世界においては、「レバレッジをかける」といいます。レバレッジとは、梃子(てこ)を意味する言葉です。小さな力で大きなものを動かす、梃子(てこ)の原理を想像していただけるとイメージが伝わるかもしれません。

オーバーローンで融資を受けることによって、自己資金がなくても不動産物件の購入ができたり、少ない自己資金を手元に残しておくことができるというメリットがある一方で、借入金額が多額になることによるリスクもあります。そのため、オーバーローンを利用する際には、慎重にリスクを見積もった上で利用していくことが重要であるといわれています。簡単にリスクの高いオーバーローンをすすめてくる不動産会社があれば、少し気をつけた方がよいかもしれません。

オーバーローンの考えられるリスクとは?

具体的には、どういったリスクがあると考えられるのでしょうか。返済金額から考えたリスク、違法な利用という面でのリスク、2つの視点から「オーバーローン」に潜むリスクについてみていきたいと思います。

毎月の返済金額が上がる

オーバーローンでは、自己資金を投入した上での借入れと比べると、単純に借入金額が増えますので、当然返済金額も多額になります。さらに、借入金額に金利が上乗せされることも忘れてはいけません。当たり前の話ですが、借入金額が大きければ大きいほど、金利による上乗せ額も大きくなります。

そのため、それなりに収益性の高い物件でなければ、オーバーローンを利用することは難しくなると考えた方がよいでしょう。万が一、収益性の低い物件でオーバーローンを組んでしまうとどうなると思いますか。返済金額をまかなえるほどの収入が得られず、返済が滞ってしまう。利益が上がらないことが続けば、結局は物件自体を売却して返済しなければならなくなるかもしれません。オーバーローンを検討するのであれば、投資しようとしている物件は、月々の返済額をまかなえる程の利益、またそれ以上の利益が出る物件であるのか、しっかりと見極めることが重要となります。

詐欺罪に問われる場合がある

「オーバーローン」と聞くと、即座に違法なのでは?と思う方もいらっしゃるようですが、正当にオーバーローンを利用している場合は何の問題もありません。住宅ローンにおいても、不動産投資においても、オーバーローンは認められています。

しかし、ごくたまに、どうせバレることはないだろうと、本来であればやってはいけない方法で、オーバーローンを受け、不動産投資をしてしまう人たちもいるようです。これは、場合によっては、詐欺罪に問われることもあります。「発覚することはないだろう」などと安易に考えずに、合法的に利用するように心がけましょう。「まぁ大丈夫」と考えてしまうのは、特に不動産投資の初心者の方に多いといわれています。不動産投資について理解が浅いゆえに、「つい出来心で」やってしまうことがあるのかもしれません。たとえば、住宅ローンを不動産投資に使うことは、基本的にはできません。住宅ローンは、住宅のための融資であり、借入れをする人が住むことが条件となるからです。「自分で住む」と嘘をつき、不動産投資に利用することは絶対にできません。

オーバーローンで気をつけるべきこととは?

安全に、不動産投資のためのオーバーローンを利用するためには、何に気をつければよいのでしょうか。オーバーローンを利用する際に、ポイントとなる点について詳しくみていきましょう。

金融機関の融資審査の基準を理解しておきましょう

まずは、金融機関において、事業に対する融資を行う際に、どのように審査が行われるのか知っておきましょう。一般的には、「人物」、「物件」、「事業」の3本柱で評価するといわれています。

「人物」の評価は、会社員の方であれば、現在の年収はいくらであるか、過去3年の年収はどのように推移しているのか、どのような会社にどのくらいの期間勤めているかなど、借入れをする人物についての評価をします。

「物件」の評価は、収益評価と積算評価、2つの方法で評価がなされます。収益評価とは、不動産の収益性に着目した評価の方法です。不動産投資における収入から支出を引いた上で、ローンの返済ができるのかどうかということを判断します。積算評価とは、不動産の資産価値を評価する方法です。土地と建物、それぞれの価値を一定の方法で査定し、結果を合算して評価を行います。

「事業」の評価は、事業の将来性や収益があがっているかどうか、債務超過になっていないかなどから評価されます。

この3つに問題がなければ、比較的スムーズに審査が通る可能性が高いようですが、必ずしも3つを満たしていなければならないかというと、そういうわけでもありません。たとえば、不動産投資を始めたばかりの人は、事業で評価を受けることができません。そういった場合は、まずは人物と物件の評価で融資が受けられるように進めていくのが一般的のようです。事業での実績ができていくにつれ、事業の評価でも融資が受けられるようになっていきます。

しかし、事業のための融資を初心者が組むのは難しいともいわれています。先ほど、「住宅ローンで不動産投資をすることは基本的にはできない」と述べましたが、賃貸併用住宅を建てれば、住宅ローンを不動産投資に使うことが可能となります。その物件に借入れをする人が住みながら、あわせて不動産賃貸業を行う形態だからです。不動産投資の初心者は、まずは住宅ローンで融資を受け、この賃貸併用住宅から始め、事業での実績をつくったのちに、事業のための融資を受けるという方法をとるというのも1つの手といえるでしょう。

重要なのは収益性

オーバーローンで融資を受けることができれば、簡単に物件を購入できることは確かです。しかし、自己資金とローンを併用する場合と比べて、返済リスクが高いのも確かです。借入金額が少なければ少ないほど、返済リスクは低くなります。やはり、自己資金とローンの併用で不動産投資をする方が安心なのではないかなと思います。

しかし、事情によって自己資金の用意ができない、自己資金が少なく手元に残しておきたい、どうしてもオーバーローンを利用して投資をしたいなどという場合もあるでしょう。そのようなときは、投資しようとしている物件に、返済金額を十分に確保できるほどの収益性があるかどうかを見極める必要があります。先ほども述べましたが、月々の返済金額が上がるオーバーローンにおいて、収益性の低い物件では、返済が滞ってしまう原因となります。しっかりと返済ができるほどの収益性が見込める物件であることを論理的に説明できなければ、オーバーローンを組むことは難しいかもしれません。

不動産会社の提携ローンを利用しよう

「提携ローン」とは、不動産会社が金融機関と提携して取り扱っているローンのことです。不動産の購入について話が進んだ際に、不動産会社から提携ローンをすすめられた経験があるという方も多いのではないでしょうか。不動産会社の提携ローンを利用すれば、とりあえず、自分で金融機関を探す手間が省けるので楽です。数ある金融機関の中から、1つの金融機関を探すというのは、考えている以上に大変ですから、それをしなくてよいというだけでも、かなり負担が減ります。しかし、メリットはそれだけではありません。

まず、自分で金融機関を探して審査を受けるより、スピーディーに審査が進みます。提携ローンであれば、その金融機関は前もって不動産会社の信用度や物件について確認を行っているため、審査のために必要な調査は、借入れをする人の職業や年収などの情報のみとなります。そのため、審査にかかる時間が大幅に短縮されるのです。

そして、これが意外と大きなメリットとなるのですが、ローンに関する金融機関との交渉を不動産会社が代行してくれることにより、精神的に楽であるということです。「私はタフだから関係ない」もしくは、「気持ち的に楽だなって気安め」なんて思う方もおられるかもしれません。しかし、借入れに必要な書類をすべて自分で準備し、金融機関を自ら訪れ、交渉を行う・・・と融資を受けるためにしなければならないことは沢山あります。また、融資をスムーズに受けるには、金融機関への根回しもある程度必要なようですが、これを個人でやろうとすると、どうやったらよいか考えるところから始まらなければならず、とても大変です。それに、副業で不動産投資をやっていこうと考えている方などは特に、すべての時間を融資のための作業に費やすことはできませんから、これらの作業はかなり負担となってくるでしょう。この「精神的に楽である」ということは、比較的重要な要素であると思います。

まとめ

いかがでしたか。不動産投資のための融資におけるオーバーローンについて、「オーバーローンとはどういうものか」から「オーバーローンを利用するときの注意点」まで、ご説明させていただきました。

自己資金がなくても、不動産物件の購入をし、不動産投資をすることができるという点では大変魅力的です。

しかし、借入金額が増えることにより、返済額の負担が大きくなることを考えると、自己資金プラスローンと考え、借入金額はなるべく少なくした方が堅実です。

どうしても、オーバーローンを利用した不動産投資で勝負をかけたい!というときは、その物件の収益性に着目して、じっくり検討しましょう。

情報力、分析力を駆使して、しっかりと収益が見込める物件を購入することができれば、オーバーローンを利用して融資を受け、不動産投資で勝負をかけたとしても大きな問題は、おそらくないでしょう。

しかし、この収益性を見誤ると、大変なことになります。予定していた返済ができずに、物件を手放し、利益どころか損失だけが残ってしまったということにもなりかねません。

オーバーローンを利用する際には、本当にその物件で、返済額以上の利益が見込めるのかどうか、しっかりと見極めましょう。

 

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