住宅ローンが残っている状態で離婚する場合

トラブル・特殊な物件の売却

離婚する場合 所有するマンションはそのまま住む?中古売却する?

 

将来を添い遂げる覚悟で結婚当初に住宅ローンを組んで購入した新築マンション。離婚した場合は、中古マンションとして売却を検討されるかもしれませんが、もし住宅ローンが残っている場合はどうしたら良いのでしょうか。相性の良し悪しだけではなく、転職や親の介護などによる生活の変化で別々の道を歩む決意をされた方もいらっしゃるかと思います。なるべくスムーズに、出来る限り後腐れなく離婚したいですよね。離婚の際、財産分与で揉めるケースは非常に多いです。マンションの住宅ローンが完済していれば、マンションを中古売却して現金に換えて分けることも可能ですが、ローンが残っている場合はそういうわけにもいきません。
この記事では、スムーズに不動産を財産分与するために確認しておくべきことや、住宅ローンが残るマンションを中古売却する時に知っておいたほうがいい知識についてご紹介いたします。

離婚でマンションをスムーズに財産分与するために確認しておくべき4つのこと


マンションなどの不動産を財産分与することは、名義やローンの残額などで手続きが複雑になりがちです。離婚を決められた方は、所有するマンションにどちらか一方が住み続けるか、マンションを中古売却するかのどちらかを選択することになると思います。準備や確認をしておくと不動産の財産分与がスムーズになります。離婚で一番揉めるのは財産分与と言われていますので、あらかじめ出来る準備をしておくことでスムーズに話を進めましょう。

まず1つ目に確認したいことは、所有するマンションの名義についてです。マンションを所有する名義人は誰なのかを調べましょう。2つ目は、住宅ローンの内容について確認しましょう。名義人と連帯保証人は誰になっているか、また、住宅ローンの残額を正確に把握しましょう。3つ目は、マンションを購入したときの頭金の内容について確認しましょう。夫と妻で頭金をどちらがいくらずつ用意したのか、親に用立ててもらったなどの場合も、可能な限り詳細がわかるようにしておくと話がスムーズです。最後に確認したいこと4つ目は、不動産の査定価格についてです。後にご紹介するマンション中古売却一括査定サイトや、不動産会社による訪問査定などを利用して、所有するマンションの査定価格を把握しましょう。ここであげた4つのことを事前に調べておくだけでも、より良い財産分与の方法が見えてきます。

あなたの所有するマンションはオーバーローン?アンダーローン?


オーバーローンとアンダーローンという言葉があるのをご存知でしょうか。離婚によって。妻と夫のどちらか一方が所有するマンションに住み続ける場合も、中古での売却を検討する場合も、住宅ローンがまだ残っている場合には、所有するマンションがオーバーローンとアンダーローンにどちらの状態であるかについてはきちんと把握しておく必要があります。
不動産を中古売却しても、ローンが完済できずに残ってしまうことをオーバーローン、不動産を中古売却することにより、ローンが完済できる・かつ利益が出ることをアンダーローンと呼びます。住宅ローンがオーバーローンであるかアンダーローンであるかは、財産分与をする上で大変重要となります。マンションを中古売却した時にローンが残ってしまうオーバーローンの場合は、離婚後もローンの残額の支払い義務が生じますので、離婚後の支払いについても夫婦できちんと話をつけておく必要が出てきます。所有するマンションの住宅ローンがいくら残っているのか、残高を正確に把握するために、借り入れ先に、住宅借入金の残高証明書を発行してもらいましょう。住宅ローンの正確な残債を把握することが出来ます。

不動産の査定額を手軽に知る方法


オーバーローンかアンダーローンかを判断するために、所有するマンションを中古売却した時の査定金額を知る必要があります。マンションなどの不動産の価格は、時代によって変化します。自分の感覚でアンダーローンだと思いこんでいても、査定を依頼してみると実はオーバーローンだったということも十分にあり得ます。離婚による財産分与を検討しはじめた時点で一度査定をするといいでしょう。離婚時の財産分与の話をスムーズにするためにも、住んでいるマンションは今中古売却すると一体どのくらいの金額になるのかは、知っておいて損はありません。

ここでご紹介するのは、中古マンション売却一括査定サイトです。ネットで手軽に複数の不動産会社の予想査定額を知ることが出来ます。あくまで暫定の予想査定金額になりますので、精度の高い査定額を知りたい方は、不動産会社に訪問査定を依頼しましょう。中古マンション売却一括査定サイトは、暫定の予想査定額にはなりますが、複数の不動産会社の査定額を知ることが出来るので利用する価値は十分あります。一社だけが査定した価格ですと、後々ブレが生じる可能性があります。複数社の査定価格を元に、アンダーローンかオーバーローンかを判断することをオススメします。

所有するマンションに住み続けるか中古売却するかどちらが良い?


離婚が決まった場合、片方がそのままマンションに住み続けるケースと、中古売却するケースが考えられます。アンダーローンのマンションにそのまま一方が住み続ける場合、マンションの所有名義と、住宅ローンの名義が同じで、その名義人が離婚後もそのまま住み続けると手続き的には一番スムーズです。例えば、マンションの所有名義と住宅ローンの名義が夫で、夫がそのまま住宅に住み続ける場合は、夫が妻に差額を財産分与をすればいいだけなので話が早いです。子どもの環境を変えないために、名義人ではない妻が子どもと一緒に住み続ける場合は、マンションの所有名義や住宅ローンの名義を変更するなど、手続きが複雑になります。また、妻が正社員でバリバリ働いていて十分な収入があれば問題ありませんが、専業主婦やパートの場合、銀行側から融資の許可が降りず、住宅ローンを妻名義で新たに借り換えることが困難なケースもあるというもあります。
マンションに住み続けて支払いが滞った場合、アンダーローンであればいざとなったら住居を売却することで何とか出来ますが、オーバーローンのマンションの場合は注意が必要です。どちらが一方が住み続ける場合も、そうでない場合も、ローンの返済については、アンダーローン以上にしっかりと話をする必要があります。ローンに多額の残債がある場合は、返済継続が難しくなって最悪競売にかけられるケースもあります。

オーバーローンのマンションを任意売却するメリットとは


夫婦共働きだった場合は、離婚によって世帯収入も減る上に、子どもがいれば養育費なども発生してきます。収入減と支払い増に耐えられるかどうか、一方が残って住み続ける選択をした場合は、ローンの返済シミュレーションは必ずしておきましょう。返済の目途が立っていない状況でオーバーローンのマンションに一方が住み続けた場合、支払いが滞ると、最悪の場合、所有するマンションを競売にかけられてしまう恐れがあるので注意が必要です。競売にかけられてしまうと、任意売却よりも安い査定額での売却になってしまいます。また、競売にかけられてしまうと知人に知られてしまう恐れがありますが、任意売却であれば周りの人に知られることなく中古売却が出来ます。任意売却の方が競売よりも売却後の退去や返済スケジュールも立てやすいので、支払いが滞ることが目に見えている場合は、競売を避けるためにも、思い切って早めに任意売却を決めることをオススメします。

まとめ


離婚によって住宅ローンが残るマンションを中古売却することが決まったら、落ち着いて冷静に相手と話し、手続きをすすめることが大切です。不動産の財産分与について自分で話し合いを進めることが難しいと感じた場合は、第三者やプロに仲介役を依頼するのも一つの手です。離婚で所有するマンションを手放すことは決してマイナスなことばかりではありません。住居を変えることで、気持ちが切り替わりますし、それぞれが人生の新しい第一歩を踏み出すことにも繋がります。お互いが新しい生活を気持ちよく始めるためにも、気落ちしないで前を向いて、出来ることからはじめましょう。

住宅ローンが残っているマンションは中古売却できる?

 

個人のライフスタイルや家族の在り方が変わってきた現在、住宅ローンがまだたくさん残っているにもかかわらず、家族構成の変化や離婚などで、マンションを中古売却して、新居に住み替えを余儀なくされることもあるかと思います。その時、住宅ローンが残っているマンションは果たして中古売却することが出来るのか、不安に思う方も多いのではないでしょうか。結論から言いますと、住宅ローンが残っていてもマンションを中古売却することは可能です。むしろ、マンションを中古売却する方は住宅ローンの支払い途中で売却される方がほとんどですのでご安心ください。
この記事では、住宅ローンが残るマンションの中古売却と新居への住み替えを検討されている方に役立つ情報をご紹介いたします。

ローンが残るマンションを中古売却するために必ずしなければいけないこと


転勤が急に決まった場合などは特に、早くマンションを中古売却したいと考える方も多いかと思います。うまく親戚などに貸すことが出来ればよいですが、ローンが残っているマンションを所持したまま転勤すると、誰も住んでいないのに支払いだけを続けなければいけない期間が出来てしまい、経済的負担が大きくなってしまいます。ローンが残っているマンションを中古売却するために必ずしなければいけないことがあります。それは、「物件の抵当権を抹消すること」です。マンションを購入した際、住宅ローンを利用して、銀行などの金融機関に融資を受けた方が多いかと思います。その時、銀行は融資をするとともに、該当する物件に抵当権を設定しています。万が一、ローンの返済がとどこおってしまった場合、払えませんでしたではすまされません。このままローンを支払ってもらえないと銀行は大損害を受けることになりますので、リスクを回避するために、必ず抵当権を設定して、いざというときに備えるのです。この抵当権はついたままでも売却は可能ですが、抵当権がついたままの物件にはほぼ買い手がつきません。もし売主の抵当権が付いたままのマンションを中古購入してしまった場合、売主がローンの支払いをしなくなってしまうと、抵当権のついている物件が競売にかけられてしまうからです。競売にかけられた場合、買主はその物件の住人であっても、家を出て行かなくてはなりません。このようなリスクをおかしてまで抵当権付きの物件を購入しようと考える買主はほとんどいないと考えられます。
ですので、ローンが残るマンションを中古売却したい場合は、抵当権の抹消が必須条件と言えるでしょう。

住宅ローンが残るマンションの抵当権を抹消する方法


住宅ローンが残るマンションは、抵当権を抹消しないと実質的に中古売却することはほぼ不可能と先にお伝えしましたが、それではどのようにすれば抵当権は抹消できるのでしょうか。答えは、「融資を受けた住宅ローンを全て返済すること」です。残った住宅ローンの返済費用として、マンションを中古売却したお金を充てることも可能です。ローンさえ完済できれば、それと同時に抵当権は抹消してもらうことが出来ます。例えば、3000万円で購入したマンションのローン残額が2000万円の場合、諸経費を差し引き2000万円以上で現在所有するマンションを売却し、そのお金をローン返済にあてることが出来れば、抵当権は抹消してもらえるということになります。しかし、必ずしもマンションが査定価格で売却出来るとは限りません。売却額がローン残額を大幅に下回ってしまうケースは大いに考えられます。(所有している物件を中古売却した際に、住宅ローンが残ってしまう状態のことを担保割れとも言います。)担保割れの場合は、不足分を自分で用意しなければなりません。しかし新居の購入も控えているのに、そう簡単に資金を用意出来ない人も多いかと思います。そのような方は、「住み替えローン」という住宅ローンを利用する方法があります。

住み替えローンとは


現在所有するマンションを中古売却してもローンを返済しきれない時に、そのローン残額と新しい住居を購入するための資金をまとめて貸しつけしてくれるサービスを「住み替えローン」と呼びます。住居を変えて新しい生活をはじめるときには、家具の買い替えなどで出費がかさみますので、住宅のための自己資金を用意できない人には大変ありがたいシステムです。しかし借り入れる場合には注意も必要です。今ある住宅ローンの残債を新規に購入する住宅のローンに上乗せして貸してもらうことになりますので、返済が今以上に大変になることは忘れてはいけません。また、銀行などの金融機関による審査も、より厳しいものになる可能性が高いです。安易に借りて住み替えたものの返済が滞って手放す羽目になるのを避けるためにも、住み替えローンを利用する前に返済が可能かどうか十分シミュレーションする必要があります。所有するマンションを、「中古売却すればこのくらいの値段で売却出来るはずだ」と自分で査定額を算出するのは危険です。不動産の価格は時代の変化で常に動いていますので、プロの不動産会社にきちんと査定をしてもらうことをオススメします。ローンの残高と物件の査定額を比較して、住み替えローンを利用するかどうかを判断しましょう。ローン残高よりも査定金額が大幅に下回ってしまう場合は、新居を購入する金額をもっと安く抑えたり、自己資金を多めに用意したりする必要も出てきます。両親や親戚からの資金援助は受けることは出来ないかも含めて、資金計画はじっくりとおこないましょう。

住み替えローンを利用するときに気を付けたい事


住み替えローンを利用するときにはひとつ、大切なルールがあります。住み替えローンを使用する場合、現在所有しているマンションの中古売却と、新居の購入日は、同じ日にしなければいけないというルールです。これができていないと、銀行は住み替えローンの融資をしてくれません。どうやって現在所有しているマンションの売却と、新居の購入日を同じにすればいいか不安に思う方も多いかもしれませんが、基本的なスタンスとして、「新しい住居の購入よりも、現在住んでいるマンションの中古売却を先行して進める」ことを意識して行動すれば大丈夫です。今住んでいるマンションの買い主が確定してから、新居の購入を申込むのがポイントです。新居の購入は、購入を決めてしまいさえすれば話が進むのは早いですが、売却に関しては、買い手が現れないことには売れる時期も値段も確定できません。出来るだけ高く売却しようと、査定価格よりも高い値段で売り出したり、値引き交渉に応じなかったりすると、半年や1年売れ残る可能性も大いに考えられます。ですので、買い手がついていない状況で新居の申し込みをしてしまうと、売却日と新居購入日を揃えることは難しくなることが容易に分かるかと思います。ですので、住み替えローンの利用を検討されている方は、現在住んでいるマンションの買い手が決まってから新居に申し込むのが鉄則です。買い手が決まると、新居の購入にどのくらいお金を使えるのか、売却したお金が入ってくる日など、様々なことを予測し計画をたてることができます。ここまでくればマンションを中古売却する日と新居の購入日をそろえることは、仲介してくれる不動産会社が調整してくれますので大丈夫です。

売却をスムーズに進めるためには一括査定サイトの利用が便利


住み替えローンを利用する場合もそうでない場合も、現在住んでいるマンションを売却して新居に買い替えを検討している方は、いくらで売却できるか相場の査定価格を知っておく必要があります。一括査定サイトを利用すれば、複数の不動産会社に同時に査定を依頼できます。査定額や不動産会社を手軽に比較することが出来るので、自分が所有するマンションの査定価格を知ることが出来るのはもちろん、マンションの価値を客観的に見ることができます。また、複数の査定結果を比較することは、適正な査定価格での中古売却が可能となると同時に、新居購入のための資金計画がたてやすくなるのでおススメです。現在所有しているマンションを早期売却することが新居へのスムーズな移住につながります。一括査定サイトを利用したことがないかたは、是非利用してみてください。