中古マンション売却査定のポイント (240) 「任意売却」とは?

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最近よく耳にする「任意売却」とは?



せっかく購入した中古マンションを売却査定することになった、などというのはよく聞く話です。親との同居が決まったり、海外転勤、家族が増えた、などは意外とある出来事で、出産などで家族が増えるのはおめでたいことですし、前向きな売却査定と言えるでしょう。
しかし、中古マンションを売却査定する理由は、このような前向きなものばかりではないのです。

東京でのオリンピック開催が決まり、日本全体が明るく、リーマンショックの傷跡もだいぶ薄らいできたかのように見えます。しかし、所得面でいえば大企業に勤める従業員の給与水準は上がってきているものの、全体的にはごく一部の企業に限ったことで、中小企業にいたっては、賃金はほぼ横ばいとも言われています。
日経平均株価も2万円前後をウロウロし続けているので、けっして日本全体の景気が潤っているとは言い難いのではないでしょうか。
このような日本では、景気による収入減やリストラなどを理由に住宅ローンの支払いが困難になり、購入した中古マンションを売却せざるをえない人がいます。また、それ以外では、離婚や病気なども住宅ローンの支払いを困難にさせる要因として挙げることができます。

それでは、中古マンションなどを購入する際に組んだ住宅ローンが支払えなくなった人たちは、どのような手段をとるのでしょうか? ここで出てくるのが、「任意売却」、あるいは「競売」という方法です。

「任意売却」と「競売」の違いは?


「任意売却」とは、住宅ローンで購入した中古マンションや土地などのローン支払いが、何らかの事情により返済できなくなってしまった人が、不動産を売却し、その売却で得たお金で住宅ローンを返済する手段のことを言います。
このように聞くと、普通に売却査定する行為と何が違うのか不思議に思う方もいらっしゃるでしょう。そうです。普通の売却査定も任意売却も、売り手の自由な意思に任せた売却なので、どちらの「売却」も基本的には同じなのです。
それではなぜ、あえて「任意売却」と言うのでしょうか。それは、「競売」の存在があるためです。
競売も任意売却と同様に、住宅ローンの支払いができなくなってしまった人が中古マンションなどを売却し、ローンを一括返済することです。ただ、任意売却と異なる点の一つとして、競売は国が認めている法的制度であるということを挙げることができます。
お金を貸した銀行など(債権者)は、買い手と住宅ローンの契約を取り交わす際に、抵当権を設定し、不動産を担保にしています。「抵当権の設定」なんて、少し難しい言葉が出てきましたが、簡単なことです。
「貸したお金が返済できなくなったら、この不動産を売って、そのお金でローンを返済してください。」という約束ごとです。この取り交わす行為を「抵当権の設定」と言うわけです。抵当権を設定すれば、債権者である銀行なども安心してお金を貸すことができます。
何らかの事情により、債務者が本当に住宅ローンを返済できなくなったら、銀行は抵当権の実行を行います。つまり、競売によって不動産を売却するのです。

 前述したように、競売は国が関わっているので競売になった中古マンションなどの売却は裁判所によって行われます。ただ、競売の場合は裁判所が関わっていることもあり、手続きが厳しく、売却までの一連の流れが終わるまでに1年以上もの年月が費やされるとも言われています。債権者である銀行にとっては、競売は裁判所が関わっているので安心ではあるけれど、1年以上もかかる返済期間はデメリットです。
銀行にとってみれば、債務者が、中古マンションを普通に売却しお金を一括返済してくれさえすれば良いわけです。この、「普通の売却による一括返済」というのが、「任意売却」なのです。

ちなみに、「任意売却」は、何らかの事情によりローン返済ができなくなったので、中古マンションなどを売却し、ローンを一括返済することです。その一方で、住宅ローンはきちんと返済できるが、もう少し広い部屋に住みたいなどの理由で、住んでいる中古マンションを売却査定するのは、「任意売却」ではなく、だたの「売却」です。売却しても住宅ローンの残債があれば、当然、貯金などから残債を返済します。

どうですか?ここまで読んでみて、「競売」と「任意売却」の違いがやんわりとでもお分かりいただけたのではないでしょうか。
それでは、それぞれのメリット・デメリットなどについて、もう少し掘り下げてみましょう。

任意売却のメリットとは?


メリット1. 購入者を選べる


長年住み続けた中古マンションや戸建てには、色々な思い出がつまっているものですよね。そんな愛着のある中古マンションを売却しなくてはならないのは、誰にとってもつらいものです。
それでは、売却した中古マンションを親や親せきに購入してもらったらどうでしょうか?「任意売却」であれば、親や親せきに購入してもらい、購入した親などからその中古マンションを借りる形をとれば、思い出のつまった家に住み続けることができるわけです。
一方、「競売」は購入者が誰になるのかわからないのです。もし、あなたが、ずっと住み続けたい、と考えているのであればその中古マンションを競売で落札しなくてはなりません。競売は、オークションなどと同じように、入札形式なので誰よりも高い価格を提示しないと落札できない仕組みになっています。
どうしても住み続けたい、と考えているのであれば競売よりも任意売却という方法が良いかもしれません。

メリット2. 売却後に残ったローンの支払い計画にゆとりがもてる


ゆとりがもてる、と言っても売却後に残ったローン残債がチャラになる、なんて美味しい話ではありません。売却してもローン残債が残ってしまうのであれば、その残債ももちろん支払わなくてはなりません。ただ、ローン残債の返済について、銀行とじっくり話し合うことで、無理のない返済計画を立てることができます。
任意売却の申し出を最初の段階で銀行に申し出る際、現在の収入やその後にかかる生活費などあらゆることを銀行に開示するので、返済計画について銀行ときちんと話し合えるわけです。
残債についてかなり厳しく、厳格な返済を求められる競売と違い、このような点は「任意売却」のメリットと言えますね。

メリット3. お金の配分も話し合い


任意売却であれば、売却後にお金を少し残せるよう配分することができ、例えば、そのような残ったお金を引っ越し代金に充てたりすることができます。よく、「任意売却なら、引っ越し代金が出ますよ!」などと言う人もいます。これは、「任意売却だから残せる」、というわけではなく、任意売却であれば債権者との話し合いで引っ越し代程度は確保できる、と言う方が正しいです。
競売は、ローン残債よりも高く売却できなければ、基本的に手元にお金は残りません。一方、任意売却であれば、売却額がローン残債を下回ったとしても、債権者との話し合い次第では引っ越し代金ぐらいなら確保させてもらえる可能性があります。
このような配分については、債権者との話合いになるので、この点は競売にはない嬉しいメリットではないでしょうか。

メリット4. ご近所さんの目が怖くない


前述したように、任意売却は普通の売却と基本的には変わりません。そのため、ローン返済ができずに任意売却をした、ということが周囲にバレにくいのです。
一方、競売であれば、ピシッとスーツを着た鑑定人や執行官が物件を調べるために裁判所から容赦なく訪れます。
離婚など、他人にあまり知られたくない事情のある人には、任意売却でサラッと売却してしまうのも、一つの選択肢かもしれませんね。

以上、これまで「任意売却」のメリットについてお話しましたが、これからは、「任意売却」の4つのデメリットについてご紹介いたします。

任意売却のメリットとは?


デメリット1. 債権者から合意を得ることの手間


債権者と何でも話し合いで決定できる、という点は「任意売却」のメリットでお伝えいたしましたが、逆を言えば、「なんでも話し合いで決めなければならない」ということになります。この点がデメリットになることを、まずお話いたします。
「任意売却」を行ううえで、必要な要件がいくつかあるのですが、その一つが「債権者との合意」になります。債権者が銀行だけならば、銀行だけに合意を得れば良いので比較的話はスムーズに進むと言えます。しかし、消費者金融や知人など複数の債権者がいる場合、それぞれから合意を得なければならないので、負担が増えると言えます。

合意を得る例として、債権者への配分を挙げることができます。売却して得たお金で、全ての債権者にきちんと一括返済できれば問題ないでしょう。しかし、売却価格がローン残債よりも少なければどうでしょうか。銀行にはいくらの支払い、消費者金融にはいくらの支払い、といったように債権者が複数いる場合は、売却で得たお金をどのように配分するかについて決めなくてはなりません。
一般的に、借りた額に応じた割合で配分しますが、「このように配分しなくてはいけない」、という明確な決まりがないため、それぞれの債権者と話し合いで決める必要があります。
競売であれば、抵当権を付けた順番が早い人から順に優先する、という明確な決まりがあります。そのため、後順位の抵当権者は、そのルールに素直に従わなくてはなりません。

このような点から、全ての債権者から合意を得なければならない「任意売却」は、話がこじれてしまうと、非常にやっかいであると言えますね。

デメリット2. 売却が早い


競売の場合は裁判所が関わっていることもあり、手続きが厳しく、売却までに1年以上かかるとも言われています。一方、任意売却は普通の売却と大差ないので、購入者が比較的早く見つかり、あれよあれよと言う間に売却されるケースが多いです。
素早い売却というのは、銀行などの債権者にとっては大きなメリットですが、債務者にしてみれば、あわただしい中で引っ越し先を決めなければなりません。バタバタしている中で決めてしまえば、ミスをしたり後々後悔が残るような引っ越し先を決めることになりかねません。ただでさえ、愛着のあった住まいを売却しなくてはならず、心に傷を負っているわけなので、少しでも癒される引っ越し先を見つけたいものですよね。

デメリット3. 悪徳業者に騙されてしまう可能性もある


そもそも、ローンの返済ができなくなってしまう人というのは、お金をすぐに借りてしまうような誘惑に負けてしまう人、美味しい話の裏に隠された危険に気づかないお人よし、返済計画の立てられない計画性のない人、また、社会的弱者だったりします。悪徳業者たちにとって、このような人たちは良いカモであり、言葉巧みにだまそうと近づいてきます。
「任意売却なら、競売よりも高い売り値がつきますよ」、「任意売却であれば、引っ越し費用が出ますよ」などと上手い話しで任意売却の契約を結ばせようとします。しかし、いざ、契約してあなたから手数料をとったら、その後の売却に向けた活動を一切しない、という業者もいます。ただでさえ、心に傷を負っているのに業者にまで騙されたら、ふんだりけったりですよね。
それでは、競売ではどうでしょうか。競売は、銀行などの債権者側がすべての手続きを進めてくれるので、買い手がつかなかったらどうしよう、などという心配がいらないのです。何と言っても、裁判所がバックにいるので、そもそも騙される、ということがないのです。
もし、「誘惑に弱い」、「すぐに人を信用してしまう」などがあなたの性格に当てはまるのであれば、競売を選択しておいた方が安全策かもしれません。

以上、任意売却や競売のメリットやデメリットにフォーカスして説明しました。まとめると、任意売却は話し合いで決める、競売は裁判所が関与している、ということですね。

「任意売却」で成功するには?


売却を近所に知られたくない、売却後も同じ家に住み続けたい、などの理由から競売ではなく、絶対に任意売却を選択したい、と考えている人もいるでしょう。
前述しましたように、任意売却は魅力的なメリットがある一方で債権者との交渉が多い、という面倒な一面もあります。このようなデメリットをどうやって乗り越えていけばよいでしょうか。それは、任意売却を「誰が主導するか」という点に秘密が隠されています。
任意売却を成功させたい人は、ぜひ、この章も読んでみてください。

誰が任意売却を主導するのか?


任意売却を選択した場合、銀行などの債権者が主導となって話を進めていく場合と、債務者自身の主導で行っていく場合とがあります。

債権者主導の場合


売却しようとしている物件がすぐに売れそうな優良物件だったり、住宅ローンの残債を売却した額で一括支払いできてしまいそうな物件、複数の金融機関にお金を借りていない案件などは、債権者側から見ればとても魅力的です。債権者である銀行は早く、そして高く売却したいので、このような物件を持っている債務者に、債権者側から「任意売却したらどうでしょうか?」と言ってくることもあります。債務者がこの申し出に了解し、債権者との合意が交わされれば債権者主導での売却手続きがスタートします。このように、最初の段階で債権者の合意が得られるケースは、とてもスムーズに任意売却が進んでいきます。
その理由の一つとして、まず、債権者側には任意売却専門の業者がいるためです。債権者である銀行と業者がセットになっているようなイメージですね。債権者が指定した業者なので、もちろん詐欺行為も行われませんし、価格査定についても債権者側がある程度把握した査定額が提示されることになります。
このように、債権者の主導で行われる任意売却であれば、詐欺などに引っかかることもなく、債権者にある程度ゆだねることができるので楽な方法と言えます。

債務者主導のケース


住宅ローンを借りた本人である債務者側が主導になって任意売却を進める場合は、色々な面倒が生じます。まず、任意売却をしても良いかどうか、債権者の合意を得なければなりません。もし、銀行や消費者金融、知人など複数の債権者が存在するのであれば、それぞれの債権者の合意を得なければなりません。売却したお金で一括返済できるのであれば合意は得やすいかもしれませんが、ローンが残るのであれば、債権者側の取り分をどうするのか話し合いで決めなければならないので、かなり大変になるでしょう。

このように、債権者と債務者のどちらが主導となるかで、費やす時間や労力がだいぶ違ってくるので、「なぜ任意売却を選んだのか?」という点について改めて考え、「任意売却」にするべきか「競売」にするべきかよく考えて決めることが大切です。

以上、「任意売却」について、競売を交えながら説明しましたが、漠然とでも任意売却の仕組みについて理解していただけたのではないでしょうか。
住宅ローンを組む時は、無理のない支払い計画を立て、中古マンションを購入し契約する際、離婚や病気などというワードが頭をよぎることもないでしょう。しかし、人生は何が起こるかわからないものです。たとえ、これを読んでいる今現在、問題なく過ごせていても「まさか」の時に備えて中古マンションの物件価格について査定などを行っておくことをおすすめいたします。通常、任意売却では、売却額の査定は任意売却専門業者が行います。しかし、自分でも売却査定額の市場価格を知っておくことで、債権者との交渉の際の目線合わせにも役立てることができます。

それでは、ご自身が所有されている中古マンションの査定はどのように行うのでしょうか?そんなときに便利なのが「不動産一括査定サイト」です。

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