「リビンマッチをネットでよく見かけるけれど、実際のところ評判はどうなの?」「査定を頼んだら営業電話がしつこいのでは?」——不動産の一括査定サイトを選ぶとき、こうした不安を持つ方は少なくありません。
この記事では、不動産会社である株式会社スマートアンドカンパニーの編集部が、旧スマイスター時代の2018年から実際にリビンマッチを利用・観察してきた立場で、評判・口コミの実態と上手な使い方を解説します。良い評判だけを並べるのではなく、「怪しい」「しつこい」と言われる理由の中身と対処法まで踏み込みます。
先に結論をまとめると、次のとおりです。
・リビンマッチの運営会社は東証グロース上場のリビン・テクノロジーズ株式会社。約18年の運営実績があり、「怪しいサイト」ではない
・戸建て・土地・店舗・農地まで対応する物件種別の幅広さと、地方・地域密着の不動産会社に強いことが持ち味
・一方で「営業電話が多い」という指摘は事実としてよく見られるため、申込時にひと工夫しておきたい(対処法は本文で解説)
評判の根拠と対処法まで含めて順番に見ていきましょう。
リビンマッチとは?運営会社とサービスの基本

リビンマッチは、マンション・戸建て・土地などの売却査定を、一度の入力で複数の不動産会社にまとめて依頼できる不動産一括査定サイトです。公式サイトによると、提携する不動産会社は全国2,100社以上、査定依頼・資料請求は年間24万件を突破しています(2026年時点)。
入力は「最短45秒」とうたわれており、売却だけでなく、賃貸に出した場合の賃料査定、土地活用、買取、任意売却といった関連サービスの窓口が一つにまとまっているのが特徴です。「売るか貸すか迷っている」という段階でも、両方の査定を並べて比較できます。
対応する物件種別も、分譲マンション・一戸建て・土地に加えて、一棟アパート・一棟マンション・投資マンション・ビル・店舗・工場・倉庫までカバーしており、住宅系ポータルサイトでは扱いの薄い物件の売却先探しにも使える設計です。
「一括査定」という仕組み自体になじみのない方のために補足すると、通常は不動産会社を1社ずつ探して査定を頼む必要があるところを、一括査定サイトでは物件情報を1回入力するだけで、その物件に対応できる複数の会社へまとめて依頼が届きます。売主側の費用負担はなく、各社の査定額と提案を横に並べて比較できる土台が短時間で作れるため、いまでは不動産売却の入口として定着した方法です。リビンマッチはその中でも、対応する物件種別と相談メニューの幅で個性を出しているサービスといえます。
旧「スマイスター」からの歩み
リビンマッチは、2006年に「スマイスター」という名称で始まった老舗の一括査定サービスです。運営会社は2004年設立の株式会社シースタイルで、2018年6月に社名をリビン・テクノロジーズ株式会社へ、サービス名をリビンマッチへと変更しました。古い記事や口コミで「スマイスター」の名前を見かけるのはこのためで、別のサービスに変わったわけではありません。
当サイトはスマイスター時代からこのサービスを取り上げてきましたが、名称変更の前後でサービスの中身が途切れたことはなく、一貫して「幅広い物件種別×全国対応」の路線で提携網を広げてきた印象です。東京の本社に加えて大阪・福岡にも拠点を置き、都市部だけでなく地方の不動産会社の開拓を続けてきたことが、後述する「地方に強い」という評判につながっています。
運営会社リビン・テクノロジーズの信頼性
運営元のリビン・テクノロジーズ株式会社は、2019年に東証マザーズ(現在の東証グロース)へ上場しています。上場企業には決算開示や内部統制、監査が求められるため、実態のない「怪しい業者」が運営している可能性はまず考えられません。
また、同社は個人情報保護の体制を第三者審査で認定するプライバシーマークを取得しています。プライバシーマークの認定を受けるには、個人情報保護法を上回る水準の社内体制を整備し、定期的な審査を通過し続ける必要があります。査定依頼では住所や電話番号といった個人情報を渡すことになるため、この点は事前に確認しておきたい安心材料です。
リビンマッチの良い評判・口コミ

まず、実際にリビンマッチを利用した方の声から、良い評判を見ていきます。当サイトで集めた利用事例のうち、傾向がよく表れている7件をご紹介します。
息子への相続を考えてマンションの売却を決断。自分たちで見つけた不動産会社には「売却できない」と言われていた物件が、リビンマッチで査定を依頼した会社に任せたところ1週間で買い手がついた。色々な会社を比較検討できたのが良かった。
賃貸に出していたマンションの売却を決断。以前ほかの一括査定サイトを利用したときは対応する不動産会社が見つからなかったが、リビンマッチでは査定額が高く、熱心に売ってくれそうな会社を選べた。
他県に一軒家を建てるためマンションを売却。大手だけでなく地元の不動産会社の話も聞けたのが良かった。日中は仕事をしていても、一括査定なら複数社にまとめて問い合わせできるのが便利だった。
田舎への転居を機に、所有していたアパートの売却を検討。リビンマッチで4社の査定価格を比較できたので判断しやすかった。
他のサイトではなかなか査定してくれる会社が見つからなかったが、リビンマッチでは対応できる会社が4社見つかって助かった。
普通の戸建てやマンション以外に、店舗物件や農地なども査定対象に入っているのが珍しい。売却を検討している知人にも勧めた。
子供が増えたため住み替えを検討。売却査定と同時にマンションの家賃査定も依頼し、「売ったらいくらか」「貸したらいくらか」を比べて判断できた。不動産会社によって営業スタンスが異なるので、査定価格だけで決めず、実際に担当者に会って話を聞き比べることが重要だと感じた。
これらの声をまとめると、良い評判は大きく3つの傾向に整理できます。
1つ目は、大手と地域密着の両方から査定がとれること。査定候補として大手仲介ばかりが並ぶサイトも多い中で、地元の会社の提案も聞ける点を評価する声が目立ちます。売却の成否は会社の規模よりも、その地域・その物件タイプでの販売力に左右されるため、比較の幅が広いことは実利につながります。
2つ目は、マイナーな立地や店舗・農地といった特殊な物件でも対応できる会社が見つかりやすいこと。これは提携2,100社以上という網の広さと、査定対象の種別の多さがそのまま効いている部分です。
3つ目は、売却と賃貸で迷っている段階から使えること。売却査定と賃料査定を同時に依頼して「売ったらいくらか」「貸したらいくらか」を並べられるため、意思決定の前段階の情報集めに向いています。
悪い評判は?「怪しい」「しつこい」と言われる理由と真相
一方で、リビンマッチを検索すると「怪しい」「最悪」「しつこい」といった気になる言葉も一緒に表示されます。ネット上の否定的な評判は、内容を見るとおおむね次の3つに集約されます。
① 営業電話が多い・しつこい——査定依頼で電話番号の入力が必須のため、依頼直後に複数社から一斉に電話がかかってくることがある
② 査定額のばらつきが大きい——同じ物件でも会社によって提示額に差が出て、どれを信じてよいか分からない
③ 大手ポータルほどの知名度がない——SUUMOやHOME'Sと比べて名前を聞いたことがなく、不安に感じる
それぞれの「真相」を検証します。
①の営業電話は、リビンマッチに限らず電話番号を入力する一括査定サイト全般で起こる現象です。仕組みを理解すると理由がはっきりします。一括査定では、あなたの依頼情報が選んだ複数の不動産会社へ同時に届きます。不動産会社にとって「売却を検討している人」は貴重な見込み客であり、他社より先に話を聞いてもらえるかどうかが勝負になるため、依頼直後に各社が一斉に連絡を試みるのです。つまり電話の多さは、裏を返せば「あなたの物件を扱いたい会社がそれだけいる」というシグナルでもあります。リビンマッチが特別ひどいわけではありませんが、複数社へ同時依頼する仕組み上、電話は「来るもの」と考えて準備しておくのが現実的です。申込時の備考欄で連絡手段を指定するなど、具体的な対処法は後の章で詳しく解説します。
②の査定額のばらつきは、実は欠点ではなく一括査定を使う目的そのものです。たとえば同じマンションに対して、A社は2,800万円、B社は3,000万円、C社は3,300万円といった具合に提示額が分かれるのはごく普通のことです。会社ごとに得意分野や販売戦略、抱えている購入希望者が違うためで、1社だけの査定額を鵜呑みにするより、ばらつきの中から相場観をつかむ方が売り出し価格の判断を誤りにくくなります。なお、査定額はあくまで「この価格なら売れるだろう」という各社の予想であって、成約を保証する数字ではありません。査定額の高さそのものより、その価格の実現可能性を見極めることが大切です。ばらつきの読み方は後の章で整理します。
③の知名度については、前章のとおり運営会社は東証グロース上場・運営約18年・プライバシーマーク取得という実態があります。テレビCMなど消費者向けの露出が大手ポータルより少ないのは事実ですが、不動産会社の側から見ると、リビンマッチは2006年から続く古参の集客チャネルとして普通に知られた存在です。「一般消費者への知名度が低い=怪しい」ではないというのが、業界の中から見た率直な評価です。
SUUMOやLIFULL HOME'Sといった大手サイトとの違いも整理しておきましょう。大手ポータルは物件広告の掲載を主力とする「物件を探す人向け」のサイトで、売却の一括査定はサービスの一部という位置づけです。一方のリビンマッチは、売却・賃貸・土地活用の相談窓口に特化した専業サイトです。査定できる物件種別の広さや、売る以外の選択肢まで含めた比較のしやすさは、むしろ専業側の強みになっています。知名度の差はこの成り立ちの差であって、そのままサービスの質の差を意味するわけではありません。
編集部としての総括はこうです。3つの否定的な評判のうち、実態として利用者が備えるべきなのは①の営業電話だけで、それも申込時の工夫でコントロールできる範囲に収まります。②と③は仕組みを知れば不安の根拠にはならず、むしろ②のばらつきは使いこなせば武器になります。次の章から、その具体的なやり方を見ていきましょう。
編集部が実際にリビンマッチを利用してみた体験談

評判の裏を取るため、編集部では自社スタッフのマンションで実際にリビンマッチの一括査定を申し込んだことがあります(初回はスマイスターからリビンマッチへの移行期。以降も定期的にサイトの仕様を確認しています)。そこで分かったことを、良い点も気になった点も含めてそのままお伝えします。
申込の流れ——編集部が実際に入力した手順
まずトップ画面で物件の種別を選びます。選択肢は分譲マンション、一戸建て、土地、一棟アパート、一棟マンション、投資マンション、一棟ビル、区分所有ビル、店舗・工場・倉庫。住宅以外の受け皿が最初から用意されているのが分かります。続いて物件の所在地をプルダウンで選び、査定スタートです。
次の画面で詳細な住所、専有面積、間取り、築年数、物件の状況(居住中・空室・賃貸中など)を入力します。ほとんどが選択式で、専有面積はおおよその数字で問題ありませんでした。その後、氏名・電話番号・メールアドレスといった連絡先と、売却理由(住み替え、相続、転勤、離婚、資産整理、金銭的な理由、他社で売れないなど)をチェックボックスで選びます。
最後に、売却希望時期(未定〜1年以上まで選択可)、物件との関係(名義人本人、親族、共有名義、売却権限を持つ代理人など)、不動産会社への要望(賃料も知りたい、早期売却優先、賃借人に知られたくない、近所に知られたくない、税金や法律の相談をしたい等)を選ぶアンケートがあり、この時点で査定を依頼できる不動産会社の一覧が表示されます。各社にはデフォルトでチェックが入っているため、依頼したくない会社はチェックを外せば除外できます。会社ごとの「詳細」ボタンから特徴も確認できました。
なお「未定」「価格によっては売却を検討したい」という段階でも申し込める設計になっており、査定=売却の約束ではないことはフォーム自体からも読み取れます。
申し込んで分かった良い点
査定を依頼できる不動産会社として表示されたのは、編集部の物件では6社でした。誰もが名前を知っている大手もあれば、地域密着型の会社もあり、顔ぶれのバランスが良いと感じました。依頼先を自分で取捨選択できるため、「知らない会社すべてから電話が来る」という事態は入口でコントロールできます。
また、売却査定と同時に「貸したらいくらか」の賃料査定も申し込めるのは想像以上に便利でした。賃料査定はデフォルトではチェックが外れているので、売るか貸すかを天秤にかけている方はチェックを入れておくと、両方の数字が揃って判断材料が一気に増えます。
正直、気になった点
公式サイトには「最短45秒」とありますが、初めての入力で45秒は正直難しいと感じました。文字入力が必要なのは名前や住所の番地、物件名などに限られ、残りは選択式なのでストレスはありませんが、初回は数分を見ておくのが現実的です。それでも、一社ずつ電話やメールで問い合わせる手間と比べれば大幅な時短であることは間違いありません。
もう一つ、申込の最終段階で利用規約への同意チェックがあるのに、その場で規約本文へ飛べるリンクが見当たらず、確認するにはトップページから探す必要があったのは不便でした。画面まわりの仕様は改修で変わっていくものなので当時の記録としてお伝えしますが、「同意する前に規約を読みたい」方は先に公式サイトで確認しておくとスムーズです。
その後もサイトの仕様は定期的に確認していますが、「最短45秒」の手軽さ路線と、売却・賃貸・土地活用をまとめて相談できる窓口の広さという基本設計は、2026年時点の公式サイトでも変わっていません。細かな画面構成は今後も改修されていくはずなので、最新の入力項目は公式サイトでご確認ください。
同じ一括査定サイトの「イエウール」も、編集部で実際に査定を試しています。使い勝手を比較したい方はイエウールを実際に使ってみた体験記もあわせてご覧ください。
営業電話がしつこいときの対処法

悪い評判の筆頭である営業電話は、申込時のひと工夫と、かかってきた後の断り方で大部分をコントロールできます。
申込時にできる予防策
もっとも効果的なのは、申込フォームの備考欄(依頼先企業に伝えたいことの欄)に「連絡はメールでお願いします」「電話は平日18時以降のみ可」と具体的に書いておくことです。編集部が申し込んだ際も、電話に出やすい時間帯やメール希望を書き添えられる欄が用意されていました。不動産会社側も、要望を無視した連絡が印象を悪くすることは理解しているため、多くの会社はこの指定を尊重します。
あわせて、依頼先の会社数を絞るのも有効です。表示された会社すべてに依頼せず、対応実績や紹介文を見て2〜3社に絞れば、連絡の総量そのものが減ります。「まず相場だけ知りたい」段階なら2〜3社、本格的に比較したい段階で4〜6社、という使い分けが現実的です。ただし絞り込みすぎると比較の意味が薄れるため、最低でも2社、できれば3社以上の査定額と根拠を並べるのが相場観づくりの目安です。電話のピークは依頼直後から数日間に集中するのが通例なので、この期間だけ出られる体制を作るか、最初からメール指定にするかを決めておくと慌てずに済みます。
かかってきた電話を止めたいとき
依頼した後で「もう連絡は不要」と感じたら、あいまいに濁さず「今回は依頼しません。今後の連絡も不要です」とはっきり伝えることが重要です。「検討中です」「また今度」といった返事は、営業側には脈ありと解釈されて連絡が続く原因になります。
そのまま使える断り方の例
・「複数社を比較した結果、他社にお願いすることにしました。今後のご連絡は不要です」
・「査定額の確認が目的でしたので、売却する際はこちらからご連絡します。お電話は控えていただけますか」
・(メール希望を伝えていた場合)「申込時にメールでの連絡を希望しています。以降はメールでお願いします」
ここで知っておきたいのが法令の後ろ盾です。宅地建物取引業法47条の2および同法施行規則16条の12は、契約を締結しない意思を表示した相手に勧誘を続けることを禁じています。迷惑を覚えさせるような時間帯の電話や訪問も同様に禁止行為です。「断ったのに何度もかかってくる」状態は法令上問題のある行為なので、遠慮する必要はありません。
それでも収まらない場合は、リビンマッチの運営窓口に連絡すれば提携会社への対応を求められますし、悪質なケースは消費者ホットライン(188)や、その会社の宅建業免許を所管する行政庁に相談する方法もあります。ここまで必要になるケースはまれですが、「断る根拠がある」と知っておくだけでも、一括査定はずっと使いやすくなります。
リビンマッチと他の一括査定サイトを比較
リビンマッチが自分に合っているかを判断するには、他のサービスとの違いを知るのが近道です。代表的な一括査定サイトと並べて比較してみます。
| サービス名 | 運営会社 | 提携数の目安 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| リビンマッチ | リビン・テクノロジーズ株式会社(東証グロース上場) | 2,100社以上 | 戸建て・土地・店舗・農地まで種別が幅広い。売却以外に賃貸・土地活用・買取の窓口もあり、地方の物件に強い |
| イエウール | 株式会社Speee | 2,000社超 | 売却特化型。大手から地域密着の中小まで幅広く網羅し、地方・郊外の物件でも対応会社を見つけやすい |
| HOME4U | NTTデータグループ | 1,600社前後 | 2001年開始の日本初の一括査定サービス。NTTグループ運営の安心感と運用実績の長さが持ち味 |
| すまいValue | 大手仲介6社の共同運営 | 6社のみ | 三井不動産リアルティ・東急リバブルなど業界大手のみに厳選。中小の会社は対象外 |
使い分けの目安はシンプルです。店舗・農地など特殊な物件や、売るか貸すか決めかねている方はリビンマッチ。住宅系の売却で、まず標準的な相場観をつかみたい方はイエウール。運営母体の安心感を最優先するならHOME4U、大手仲介だけに絞りたいならすまいValue、という整理になります。
提携している不動産会社の顔ぶれは、実はサイトごとにかなり異なります。とくに地方では「Aサイトでは対応会社が1社しか出なかったが、Bサイトでは4社出た」ということが普通に起こるため、本気で比較したいなら2つのサイトを併用して依頼先の候補を広げるのが実務的なやり方です。
リビンマッチと併用して査定額を確かめたい方へ
提携社の顔ぶれはサイトごとに違うため、2サイトで依頼すると比較できる会社の幅が広がり、相場観の精度が上がります。イエウールは大手から地域密着まで2,000社超と提携する売却特化型の一括査定です。
【イエウール】無料で複数社の査定額を比較してみる(全国対応・利用無料)
イエウールの評判や注意点を詳しく知りたい方は、イエウールの評判|怪しい・しつこい・最悪と言われる理由で詳しく検証しています。
査定額のばらつきを味方にして高く売るコツ

一括査定を使うと、同じ物件でも会社ごとに数百万円単位で査定額が違うことは珍しくありません。このばらつきに戸惑う方が多いのですが、理由が分かれば「どの会社と組むべきか」を見極める最良の材料になります。
査定額に差が出る3つの理由
1つ目は、会社ごとに得意な物件が違うこと。マンションが得意な会社、地場の戸建てに強い会社、投資物件を扱い慣れた会社では、同じ物件を売り切る自信の度合いが変わり、それが査定額に表れます。
2つ目は、直近の取引事例や引き合いの有無。似た物件を最近売った会社や、条件の合う購入希望者を抱えている会社は「売れる見込み」が立つため、強気の査定を出せます。
3つ目は、各社の相場観の違い。数か月先の相場が上がると読む会社は、現在の相場より高めの査定を出すことがあります。どの読みが正しいかは事後にしか分かりませんが、根拠を聞けば各社の考え方は比較できます。
査定額の「根拠」を確認する——買取・再販の現場から
注意したいのは、いちばん高い査定額を出した会社が、いちばん高く売ってくれる会社とは限らないことです。仲介の契約を取りたいだけの会社が、相場より高い査定額を提示するケースもあるためです。売り出し価格が周辺相場より高すぎれば購入検討者は他の物件へ流れ、閲覧も内覧も入らないまま時間が過ぎ、値下げを重ねた履歴だけが残って、結果的に相場以下でしか売れない——という悪循環は、私たちも現場で繰り返し見てきました。
私たちが買取・再販の実務で査定書を見るときに確認するのは、「どの取引事例を参考にしたか」「その事例は時期・立地・条件が近いか」「そこからの補正の根拠を説明できるか」の3点です。査定額そのものより、価格査定書に書かれた根拠を比較し、不明点への説明が明快な会社を選ぶ方が、結果的に高値売却につながります。
売り出し価格を決めるときも、最高値の査定額に飛びつくのではなく、複数社の査定額の中央値あたりを基準に、根拠が納得できた会社の意見を重視して決めるのが堅実です。あわせて、広告の出し方や想定売却期間といった売却活動の中身、担当者の対応スピードや相性も比較しましょう。売却は数か月単位の共同作業になるため、疑問点に丁寧に答えてくれる担当者かどうかは価格と同じくらい重要です。
比較の結果「この会社に任せたい」と決まったら、次は媒介契約です。媒介契約には、複数社へ同時に依頼できる「一般媒介」と、1社に絞って任せる「専任媒介」「専属専任媒介」があります。専任系は不動産会社が広告費や人手をかけて熱心に動きやすい半面、会社選びを誤ったときの影響も大きくなります。一括査定で各社の提案内容と担当者の質を見比べたうえで契約形態を選べば、この判断も格段にしやすくなります。
築年数から考える売却タイミング
「いつか売るつもりだが時期は未定」という方は、築年数の節目を意識すると判断しやすくなります。
築5年未満〜10年は設備も新しく人気が高い時期で、相場より強気の価格でも成約しやすい局面です。築12年前後からは住宅ローンを長期で組める買い手が徐々に減り、初回の大規模修繕を迎えるマンションも多いため、管理状態が価格に効き始めます。築20年台は価格の下落が続きやすい帯で、東日本レインズの分析でも中古マンション価格の下げ止まりは築30年を超えてからとされています。売る決断が固まっているなら、この帯では先送りしないほうが価格面では有利に働きやすいといえます。
そして築30年超。意外に思われるかもしれませんが、東日本不動産流通機構(レインズ)の集計では、首都圏の中古マンション成約件数のうち築30年超の物件が約4割を占めています(2025年時点)。築古でも市場の主役として普通に取引されているのが実態で、1981年施行の新耐震基準を満たしているか、修繕・管理が行き届いているかが訴求ポイントになります。築年数を理由に売却をあきらめる必要はありません。
マンション売却の準備や内覧対応まで含めた全体の流れは、マンション売却の内覧対策ガイドで詳しく解説しています。
リビンマッチがおすすめな人・おすすめではない人

ここまでの評判・特徴を踏まえると、向き不向きは次のように整理できます。
おすすめな人
・地方や郊外、最寄り駅がマイナーな物件を売りたい人(地域密着の会社が見つかりやすい)
・戸建て・土地・店舗・農地・一棟物件など、住宅系ポータルで扱いが薄い物件を売りたい人
・「売るか貸すか」を迷っており、売却査定と賃料査定を並べて判断したい人
・大手だけでなく中小の会社の提案も聞いて比較したい人
たとえば「相続した実家に農地や倉庫が付いていて、どこに相談すればいいか分からない」という複合的なケースは、種別の受け皿が広いリビンマッチの得意分野です。窓口が一つで済むため、相談先を探し回る手間を大きく減らせます。
「転勤が決まったが数年で戻る可能性もある」という方のように、売却と賃貸のどちらが得か決めきれない状況でも使いやすいサービスです。売却査定と賃料査定を同時にとれば、「売ったら3,000万円・貸したら月12万円」のように具体的な数字で比較でき、感覚ではなく数字で進退を決められます。
おすすめではない人
・電話連絡を一切受けたくない人(電話番号の入力が必須のため。備考欄でメール希望を伝える回避策はあるが、完全に断ちたいなら匿名で使えるAI査定などの方が向く)
・財閥系・電鉄系など大手仲介だけに絞って依頼したい人(大手6社直営の「すまいValue」のような選択肢がある)
逆に、都市部の分譲マンションを標準的な流れで売りたいだけなら、売却特化のイエウールを軸にして、リビンマッチを2本目の比較用に使う、という順番でも構いません。大切なのは1つのサイト・1社の査定額だけで決めないことです。
リビンマッチに関するよくある質問
Q1. リビンマッチは怪しいサイトではありませんか?
A. 運営会社のリビン・テクノロジーズ株式会社は東証グロース上場企業で、2006年(旧スマイスター)から約18年続くサービスです。プライバシーマークも取得しており、運営実態の面で「怪しい」と評価する根拠は見当たりません。それでも不安な場合は、同社のIR情報など公開資料を確認してみると納得しやすいはずです。
Q2. なぜ無料で使えるのですか?
A. リビンマッチは、査定依頼者を紹介された不動産会社から掲載料・紹介料を受け取るビジネスモデルのため、利用者側の負担はありません。そもそも不動産会社に直接査定を頼んだ場合も査定自体は無料が一般的です。不動産会社は売却が成約して初めて仲介手数料を受け取れるため、その入口である査定は営業活動の一環として無料で行われています。「無料だから怪しい」という構図ではありません。
Q3. 査定だけ受けて、売らなくてもいいですか?
A. 問題ありません。査定はあくまで「いくらで売れそうか」を知る手段で、仲介契約の義務はありません。申込フォームにも「価格によっては売却を検討したい」「売却希望時期は未定」という選択肢が用意されており、検討段階の利用は想定内です。査定を受けた後に断っても、費用や違約金が発生することはありません。
Q4. スマイスターとリビンマッチは同じサービスですか?
A. 同じサービスです。2006年開始の「スマイスター」が、2018年6月の社名変更(株式会社シースタイル→リビン・テクノロジーズ株式会社)にあわせて「リビンマッチ」へ名称変更しました。運営の実体は連続しています。
Q5. 電話なしで査定してもらうことはできますか?
A. 申込フォームでは電話番号の入力が必須です。ただし備考欄に「連絡はメール希望」と明記すれば、多くの会社は尊重してくれます。電話番号を渡すこと自体を避けたい場合は、匿名で概算が分かるAI査定を入口にして、売却の意思が固まってから一括査定に進む方法もあります。
Q6. 机上査定と訪問査定はどちらを選ぶべきですか?
A. 机上査定は過去の取引データから算出する概算で早く結果が出ますが、精度は限定的です。訪問査定は現地の状態や眺望・管理状況まで反映されるため精度が高くなります。まず机上査定で相場観をつかみ、絞り込んだ会社に訪問査定を依頼する2段構えが実務的です。
Q7. 共有名義や相続した物件でも査定を依頼できますか?
A. 依頼できます。申込フォームの「物件との関係」には共有名義や売却権限を持つ代理人といった選択肢が用意されています。ただし実際に売却するには共有者全員の同意が必要になるため、査定額が出た段階で早めに共有者間の話し合いを始めておくとスムーズです。
Q8. 地方の物件でも本当に対応してもらえますか?
A. リビンマッチは東京に加えて大阪・福岡にも拠点を置き、全国の不動産会社の開拓を続けています。編集部が確認した当時は、提携会社がいない地域から依頼があった場合に対応できる会社をスタッフが探す取り組みも行われていました。それでも候補が少ない地域はあり得るため、その場合は提携網の異なるイエウールなどを併用して候補を補うのが実務的です。
Q9. 売却ではなく「貸したい」場合にも使えますか?
A. 使えます。リビンマッチには賃料査定や賃貸管理の比較といった窓口も用意されており、売却査定と同時に賃料査定を申し込むこともできます。「売るか貸すか」を数字で比べてから決めたい方には、両方を一度に依頼できることが大きな利点です。
Q10. 依頼した後にキャンセルしたくなったら?
A. 各不動産会社に「依頼しない」と伝えれば大丈夫です。連絡が続く場合は、本文で解説したとおり勧誘を断る意思をはっきり伝え、必要ならリビンマッチの運営窓口に相談してください。
まとめ
リビンマッチの評判を検証すると、次のように整理できます。
・運営は東証グロース上場・約18年の実績があり、「怪しいサイト」ではない
・提携2,100社以上×幅広い物件種別で、地方・特殊物件・「売るか貸すか」迷い中の相談に強い
・営業電話は仕組み上発生しやすいが、備考欄での指定と法令に基づく断り方で対処できる
・査定額のばらつきは欠点ではなく、根拠を比較して良い会社を選ぶための材料
リビンマッチを使うかどうか迷っている方は、公式サイト(リビンマッチ)で対象エリア・物件種別を確認してみてください。あわせて、提携会社の顔ぶれが異なるイエウールの無料一括査定を併用すれば、比較できる会社の幅が広がります。査定額のばらつきから相場を読むうえでも、比較の母数は多いほうが有利です。
売却成功の第一歩は、複数の査定額と根拠を並べて「自分の物件の本当の相場」を知ることです。この記事がその一助になれば幸いです。
※本記事の評判・体験談は編集部の取材・利用記録に基づいています。提携社数などのサービス仕様は変わっていくため、申込前に公式サイトで最新情報をご確認ください。
※本記事は監修者「森(株式会社スマートアンドカンパニー専任 宅地建物取引士)」のレビューを経て公開しています。記載の税制・法改正情報は2026年時点のものであり、個別の判断は最新の国税庁タックスアンサーおよび専門家への相談を推奨します。




