レインズに登録しない業者には注意が必要な理由

売却の流れと基礎知識

 

不動産会社は、基本的には仲介する物件をレインズに登録します。

しかし不動産会社の中には、レインズに登録しない悪徳業者もいます。

今回は、悪徳業者がなぜレインズに登録しないのか、レインズに登録されていないとどうなるのかについて不動産会社であるスマートアンドカンパニーが解説していきます。

 

この記事では、以下の内容を知ることができます。


・悪徳業者がレインズに登録しない理由
・売却したい物件がレインズに登録されていないとどうなるのか
・物件がレインズに登録されているか調べる方法

悪徳業者がレインズに登録しない理由とは?

 

不動産会社の利益は、マンションなどの物件を売りたい売主と、不動産を買いたい買主の仲介をした対価である仲介手数料(3%+6万円)が報酬の軸になります。

悪徳な業者がレインズに登録しない理由は、この報酬である仲介手数料をより多く得ようとしているからです。

 

売主だけでなく、買主の仲介もできれば、仲介手数料を売主・買主両方から受け取ることができます。
売主・買主両方の仲介を行うことを両手仲介といいます。

両手仲介は独り占めというイメージでいけない事だと思われるかも知れませんが、決してそうではありません。

レインズに登録し他社にも情報提供を行ったうえで自社営業を頑張り、買主を見つけて両手仲介になるのもよくあることです。

「両手仲介」をするため物件情報をレインズに登録しない「囲い込み」が悪いのです。

 

レインズに登録しないことは違法なのか

 

マンションの売却などをする際の契約には、専属専任媒介契約・専任媒介契約・一般媒介契約の3つの契約方法があります。

 

3つの契約はそれぞれレインズの登録に関する規定が異なります。以下が違いとなります。

専属専任媒介契約
契約してから5日以内にレインズへ登録義務があり、売り出す不動産屋は1社、売り主が買い主を見つけて来ることはできません。

 

専任媒介契約
契約してから7日以内にレインズへ登録義務があり、売り出す不動産屋1社のみ、売り主が買い主を見つけて来ることができます。

 

一般媒介契約
レインズへの登録義務はなく任意です。売り出す不動産屋は何社でも。売り主が買い主を見つけて来ることができます。



*注「仲介」も「媒介」もほぼ一緒の意味ですが、宅地建物取引業法の用語として「媒介」を使用します。

 

上記の通り、一般媒介の場合のみレインズに登録するのは任意となります。

一般媒介契約以外の契約を締結して、レインズに登録しない場合は、違法の当たります。

 

しかしながら、レインズ登録後すぐに削除したり、他社から内見などの連絡が来ても商談中などと言って扱わせてくれない場合もあります。
自分の物件がレインズに正しい内容で登録されているかは、自分自身でこまめに閲覧してチェックすることが大切です。

 

 

レインズに登録しないと売却にどんな影響がある?

 

囲い込みをされると売主へどんな影響があるのかを具体的にご説明しますね。

 

囲い込みによる影響1 売却期間が長くなる

 

囲い込みされてレインズに物件が登録されないと、契約を結んだ不動産会社が買主を見つけない限り物件を売却することができません。

物件がレインズに登録されていると、多くの人の目に触れる機会があるのでその分買主が見つかりやすく売却もスムーズに行われるでしょう。

 

囲い込みによる影響2 相場よりも安い値段で売却することになる

 

囲い込みにより買主がなかなか見つからない状況が続くと、値下げして売却する羽目になります。

レインズに登録されていれば、売り出し価格で売却が決まったかもしれないのにと考えると非常に勿体無いですよね。

 

囲い込みされることにより、相場の売値よりも安い価格で売却することになってしまうので、信頼できる不動産会社に仲介を依頼することが非常に大切です。
囲い込みをしているような悪徳業者に依頼をしてしまった場合には契約の解除もできるのですぐに行動しましょう。

いい業者を見つけるためには、まずは1社だけで査定を取ってみるのではなく、複数の会社で物件の査定をとることが大切です。
その中で査定額が相場の価格で、やりとりしてみて信頼できる不動産会社に依頼をしてみてください。
査定をとる際は、一括査定サイトを利用しましょう。不動産一括査定ランキングの中で人気の高い会社を活用すればまず間違いないです。

レインズに登録されているか調べる方法

 

自分の物件がレインズに実際登録されているか囲い込みされていないか調べることはとても大切です。

不動産会社がレインズに物件を登録すると、売主は不動産会社からレインズ登録証明書を受け取ります。

登録証明書には、レインズのログインに必要なURLとID、パスワードが載っているのでこちらに基づきレインズにログインしてみてください。

定期的にレインズを閲覧し、自分の物件の掲載状況を確認することにより、囲い込みの防止につながります。

もしも登録証明書を受け取っていない場合は、売主に知識がないのをいいことに囲い込みしている場合もあるので、いますぐ不動産会社に問い合わせてみてください。

 

まとめ

 

レインズに登録しない悪徳業者は、売主・買主どちらからも仲介手数料を受け取るために行っていることがわかりました。

自分の物件がレインズに登録されているかは、登録証明書でこまめにチェックすることが大切です。