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執筆:株式会社スマートアンドカンパニー 編集部(収益物件の買取・再販)
最終更新:2026年9月3日。記載の税率・計算例は2026年9月時点の消費税率(10%)に基づくものであり、税制改正があった場合は再計算が必要です。個別の判断は最新の国税庁タックスアンサーおよび税理士への相談を推奨します。
不動産の売却は、土地か建物か・売り主が個人か事業主かによって、消費税が課税されたりされなかったりします。
さらに、建物には消費税がかかり、土地にはかからない等複雑です。
今回は、不動産会社であるスマートアンドカンパニーが、不動産の売却・購入時の消費税について詳しく解説します。
この記事では以下を知ることができます。
・不動産売買で消費税がかかるものかからないもの
・中古と新築で消費税が異なる理由
・3000万の物件を売却したとき税金を引くといくら手元に入るか
・消費税の基礎知識
不動産売却で消費税のかかる費用とかからない費用は?

消費税がかかる費用
私たちがモノやサービスの購入時に支払う消費税は、モノやサービスの提供者に対して直接的に支払っているわけではありません。モノやサービスの提供者(課税事業者)に対して一時的に消費税を預け、彼らがまとめて代理的に国に対して納税を行っています。
また消費税とは、その名の通り何らかの付加価値を「消費」した際に発生する税金です。この考えに基づくと、建物の売却においては、建物という「価値」がやりとりされているため、消費税が課されます。
消費税がかからない費用
付加価値の消費という観点から、単なる土地の売買には付加価値が生まれていないと判断されるため、土地の売却に関しても消費税が課されることはありません。
さらに、社会的配慮により、社会の維持に必要不可欠な福祉サービス、学校教育等には消費税が課されません。不動産に関連する中では、「賃貸の家賃」がこの対象にあたり、非課税となっています。
不動産の購入は中古物件と新築物件でかかる消費税が異なる

不動産会社ではなく、個人が中古マンションや戸建て住宅を売却するとき、土地の価格と建物の価格、そして不動産の登記料、印紙税は消費税がかかりません。
一方、消費税がかかってくるのは、仲介手数料や司法書士へ支払うことになる手数料、融資手続きの手数料です。
新築物件を購入した時は建物に対し消費税がかかります。それは課税事業者である業者からの購入だからです。
しかし個人が購入した新築物件を自身で中古物件として売却する場合は、課税事業者ではないため消費税は建物にもかからなくなるというわけです。これは中古物件を購入したい側の人から見たら、とてもお得なメリットになります。
マンション売却にかかる税金は消費税だけではありません。印紙税・登録免許税・譲渡所得税・住民税まで含めた全体像は、マンション売却における「消費税」「印紙税」「登録免許税」「譲渡所得税」「住民税」を解説で詳しく解説しています。
不動産を売却した時の手取り価格を計算シミュレーション

ここでは、一例としてサラリーマンが遺産相続で相続した一軒家を売るケースについてシミュレーションしてみましょう。
課税事業者ではなく、個人としての売却となります。以下の条件の物件を売却したときの計算とします(速算式は2026年9月時点の消費税率10%に基づく概算です)。
・遺産相続によって取得した実家、取得から5年以上経過の場合(金額は概算)
・物件取得費(故人が住宅購入に要した費用を減価償却した価格)は、売却価格の5%と仮定
土地・建物の売却価格=3,000万円
仲介手数料=105.6万円…A(速算式「売却価格×3%+6万円=96万円」に消費税10%を加算)
諸経費(取り壊し費用、測量費用、登記費用等)=97万円…B
印紙代=1万円…C(軽減措置適用・国税庁の軽減措置は令和9年3月31日までの契約が対象)
<譲渡税の計算>
3,000万円-諸費用(A+B+C)-物件取得費(150万円)=譲渡益(2,646.4万円)
譲渡益×(所得税+住民税)=譲渡税(約538万円)
※復興特別所得税も含む(税率は所有期間5年超の長期譲渡所得20.315%を想定)
<手取りの計算>
3,000万円-諸経費(A+B+C)-譲渡税=約2,258.4万円
相続した不動産の売却では、この消費税・仲介手数料の計算に加えて、相続登記の期限や遺産分割協議、空き家の3,000万円特別控除といった論点も関わってきます。あわせて相続した不動産の売却|押さえるべき3つの期限と遺産分割・税金の実務もご確認ください。
正確な手取り額は物件ごとの取得費資料の有無や特別控除の適用可否で大きく変わります。査定額をもとに具体的な数字で試算したい場合は、複数社にまとめて査定を依頼すると比較しやすくなります。
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不動産売買における消費税の注意ポイント

物件価格は税込価格で掲載されている
物件の価格は、土地、建物、各々の価格、及び消費税が含まれているというのが概ねです。
ただ、注意すべき点は、土地と建物の両方に対して消費税がかかっている「(土地代+建物代)×消費税」という計算でなく、「土地代+(建物代×消費税)」だという所です。
仲介手数料は税抜き価格で計算
特に不動産を売却する際に大きな出費となる費用が、不動産会社へ支払う仲介手数料です。
仲介手数料の相場としては、“中古マンションの売却価格×3%+6万円”となります(400万円を超える物件の場合)。そして忘れてはならないのが消費税。この金額に消費税10%がプラスされます。不動産が高く売れれば、それだけ仲介手数料も高くなるということです。不動産の売却査定では、「査定額が高かった!」「高く査定されたから売却価格もきっと高くなるはず!」と喜んでいる方は、高く売れる=高い仲介手数料を支払う必要があるということでもありますから、ちょっと悩ましいところです。
一緒に知っておくべき知識:消費税の基礎知識

消費税とは、
1)消費者でなく、課税事業者が支払う税である
2)付加価値を生む取引に課される税である(付加価値の「消費」
3)社会的配慮による非課税の対象外の取引である
の3つの性質を持つ税制度です。
基本的に消費税がかかるのは、「付加価値を生む取引」に対してです。
当然ながら付加価値を生まない取引に対しては消費税がかかりません。
例えば、預貯金の利子は付加価値を生まない取引となるため、消費税はかかりません。
では不動産業界ではどうでしょうか?不動産業界で言う「付加価値を生まない取引」とは、たとえば土地の取引です。土地を横流ししても付加価値を生まないと判断されるため、消費税がかかりません。けれど建物は違います。建物の取引については付加価値を生んでいると判断されるため消費税がかかります。
さらに、消費税が課税されない基準があります。それは「社会政策的な配慮がされるもの」です。身近なところで言うと、学校教育や社会福祉事業によって提供されるサービスには消費税がかかりません。
不動産業界で社会政策的な配慮がされるものは、マンションやアパートなどの住宅にかかる家賃です。
不動産の消費税に関するよくある質問
Q. 個人が自宅を売却する場合、消費税はかかりますか?
A. 個人が自宅(マイホーム)を売却する場合、消費税はかかりません。消費税は課税事業者が事業として行う取引に課される税金であり、個人が生活の場として使ってきた不動産を売却する行為は課税事業者による取引にあたらないためです。ただし、仲介手数料や司法書士報酬などサービスの対価には消費税がかかります。
Q. 土地には消費税がかからないのはなぜですか?
A. 消費税は「消費」される付加価値に対して課される税金です。土地はやり取りされても摩耗・消滅するものではなく資本の移転とみなされるため、消費税の課税対象から外れています(非課税取引)。
Q. 仲介手数料にかかる消費税はどう計算しますか?
A. 仲介手数料は不動産会社への「サービス」の対価であるため、現行の消費税率10%が上乗せされます。400万円を超える物件の場合、速算式(税抜)「売却価格×3%+6万円」で算出した金額に10%を加算した額が実際の請求額です。消費税率が変わった場合はこの計算も見直しが必要です。
Q. 新築マンションを購入する場合の消費税はどう計算されますか?
A. 新築マンションは建物価格部分にのみ消費税(10%)がかかり、土地価格部分にはかかりません。パンフレットや広告に記載されている税込価格には、すでに建物への消費税が含まれています。
まとめ
不動産売買における消費税のポイントは以下となります。
・個人が中古物件を販売する場合には消費税がかからない
・新築物件には消費税がかかる
・賃貸物件の家賃には消費税がかからない
・仲介手数料など「サービス」の対価には消費税(10%)がかかる
※本記事は株式会社スマートアンドカンパニー 編集部(収益物件の買取・再販)が、公表されている一次情報(国税庁タックスアンサー等)を確認して作成しています。記載の税率・計算例は2026年9月時点のものであり、個別の判断は最新の国税庁タックスアンサーおよび税理士への相談を推奨します。




