中古マンション売却査定のポイント(213) 売却時の税金を抑える特例

節税のポイント

不動産売却一括査定「イエイ不動産売却査定」

中古マンションの売却時の税金を抑える特例がある

 

国は中古マンションを売却した場合に、税金が抑えられるように色々な特例が使えるようにしてあります。居住用財産の特例では、マイホームである(賃貸は入らない)、転居して3年後の12月31日までに、家やその敷地を譲渡する場合、災害などで住む家が無くなり、3年経過する日の年の12月31日までに敷地だけが譲渡される場合、転居後家を取り壊し、3年後の12月31日までか、取り壊し後の1年以内(どちらか早い方)までに譲渡される場合、などでは3000万円の特別控除が受けられます。

この場合、譲渡所得は計算式の譲渡価格 - 取得費 - 譲渡費用から更に3000万円を引きます。売却相手が親族や同族会社では適用されないことに注意しましょう。またこの3000万円の控除は1度受けると3年間は受けられません。だとしても、この3000円の控除を受けても譲渡所得がマイナスになるのであれば、所得税は発生しませんので、税金を抑えることができます。

この特例を使いたい場合は確定申告が必要となります。個々の中古マンションが3000万円以上の譲渡価格や取得費になることはほとんどありえません。万が一3000万円を引いても譲渡取得がプラスになるようであれば、税金が発生する、と思ってしまいますが、中古マンションの所有期間が10年超であれば、税率を下げてくれるという特例もありますので、慌てないでくださいね。

例えば、3000万円控除後の譲渡所得が6000万円以下の場合、所得税は譲渡所得×10%、住民税は譲渡所得×4%となります。6000万円超であれば、所得税は譲渡所得×15%、住民税は譲渡所得×5%となります。3000万円控除後の譲渡所得は大体が6000万円以下になると思いますので、適用されるパーセンテージは前者の方になると思います。

中古マンションを売却した際の譲渡所得はマイナスが多い

 

3000万円の控除がある、と書きましたが中古マンションの価格は年数とともに価格の落ち込みも大きいので、3000万円の控除が無くても譲渡所得がマイナスになることがほとんどだと思います。譲渡所得がマイナス、所得税もかかる、となると中古マンションを売却するにもしづらくなってしまうので、国の方でも譲渡所得がマイナスな部分はどうしようもないのですが、税金の部分での控除で売却しやすい状態を作っています。譲渡所得がマイナスの場合は税金が返ってくるので、売却した際は必ず確定申告を行いましょう。

譲渡損失の場合の特例がある

 

譲渡所得がマイナスのことを譲渡損失と言います。中古マンションの売却ではほとんどの方が譲渡損失となります。その際に、特例で源泉徴収税額の還付が受けられるようになっています。また買い替えの場合と売却のみの場合、それぞれの特例があります。どちらにせよ、この譲渡損失を給与所得などの所得と差し引きして、その年の収入を計算します。この計算を損益通算と言います。

損益通算をして、その年の合計所得がマイナスになった場合は、所得税の払い過ぎになりますので、確定申告をすることで源泉徴収税額の還付が受けられることになります。その時、還付が受けきれなかった場合は、翌年に繰り越すこともでき、控除の繰り越しは3年間まで可能です。繰り越すことができる控除のため、繰越控除とも呼ばれています。

このように、中古マンションを売却する際は税金のことも考えなければなりませんので、ややこしさを感じると思いますが、マイホームの中古マンション売却であれば所得税については発生することが少ないです。これも確定申告をしなければならないので、その手続きにも煩わしさを感じるかもしれませんが、お得な控除となりますので、是非申請してください。

中古マンションの売却時に利用する査定について

 

中古マンション売却する時は税金がかかる、と思っていた方、その点は解消されたかとおもいます。マイナスになれば所得税が抑えられるなら、マイナスは大きい方がいいのか、と言われればそれは違います。個人所有の中古マンションは購入時の額、または購入時よりも高い金額で売却することはほとんどありません。そのため、譲渡損失が発生するのですが、いくら税金が抑えられるといっても、その額は小さいに越したことはありません。

中古マンションをできるだけ高い金額で売却するためには、高い査定を付けてもらう必要もあります。この査定について注意したい点をいくつか見ていこうと思います。

中古マンションの査定から売却まで

 

中古マンションの査定は1社よりも複数社に査定してもらう方が比較できます。そのため、一括査定サイトから中古マンションの査定を複数社に査定してもらいましょう。その際、事前に自分で周辺の似たような物件の中古マンションの相場を調べておくと、出てきた査定額が高いのか、低いのか、適正なのかを判断する基準もできます。

次に、複数社の査定額や対応などを考慮して、不動産仲介会社を決めます。ここで契約を結ぶことになりますが、一般媒介契約なのか、専任媒介契約なのかでも査定額が変わるかもしれません。というのは、一般媒介契約では複数の不動産仲介業者と契約することができるため、不動産仲介業者にとっては売り手と買い手の両方から手数料が入らない可能性もあるのです。そのため、不動産仲介業者は専任媒介契約を結びたがるところもあり、それを目的に高い査定額を出して後から下げようと考えている不動産仲介業者もいますので注意が必要です。ただ、専任媒介契約を結ぶと不動産仲介業者はその中古マンションを売却しようと販売活動を積極的に行ってくれるところもありますので、査定時の対応で見極められると安心です。

不動産仲介業者と契約を結んだ後は売却価格を決めます。ここで押さえておきたいのが、売却額と査定額は同じではない、ということです。査定額を聞くと、このくらいで売却できるのか、と思いがちですが、実際には査定額は売却額よりも高く出ていることが多く、査定額ほど高く売れることは少ないとされています。査定額は中古マンションの築年数や状態などを元に、3か月ほどで売れる可能性がある、という売却額を考えて出しているのが査定額です。出された査定額が高くても低くても、どうしてその金額なのかの説明はきちんと受けておきましょう。

売り主の希望売却額は査定額よりも高いと思います。そのため、初めは希望売却額で出していても、買主が見つからず、結果的に値下げをして売却することになり、売却できた時は査定額付近の売却額で落ち着くことが多くなるのです。

売却価格が決まれば不動産仲介業者による販売活動で買主を探してもらいます。不動産会社への連絡から最後の引き渡しが終わるまでの期間は、おおよそ1か月から半年が一般的と言われています。もちろんそれ以上に時間がかかることもあります。売却額の設定が良くない場合、売却の時期にもよるので、売れないからと言ってどんどん値下げをせず、少し様子を見ながら動くことをおすすめします。

万が一値下げをした場合、その値下げが周りにわかるのは1~2週間後ほどと言われます。売却活動を行っている時期に2週間待つ、というとはとても辛いですが、反響があったかわからないうちに値下げをしないように、余裕をもって行動をしましょう。

売却期間が限られている、急いでいる、と言った場合は、やはり売却価格を下げる必要が出てくると思います。不動産会社でも、スピード売却の場合は査定額が低くなります、と言われる方もいらっしゃいます。

早い売却、ゆっくりとでも納得のいく売却、どちらにしても、売主の希望をよく聞き、親身になってくれる不動産会社を選ぶと、スムーズな売却が行えると思いますので、複数社の不動産会社の査定を受けることをおすすめします。

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