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執筆:株式会社スマートアンドカンパニー 編集部(収益物件の買取・再販)
最終更新:2026年8月28日。記載の登録義務・期限は国土交通大臣指定の指定流通機構(レインズ)公式情報に基づきます。
マンションの売却を不動産会社に依頼すると、専任媒介契約や専属専任媒介契約の場合、物件情報が「レインズ(指定流通機構のネットワークシステム)」に登録され、その証として売主に「レインズ登録証明書」が交付されます。本記事では、この登録証明書がどのような手順でもらえるのか、もらえない・遅れている場合にどう対応すればよいか、そして証明書にはどんな種類があるのかを整理します。
媒介契約の種類とレインズ登録証明書の交付義務
レインズへの登録義務と登録証明書の交付義務は、不動産会社と結ぶ媒介契約の種類によって異なります。東日本レインズの公式情報によると、専属専任媒介契約・専任媒介契約では登録義務があり、宅地建物取引業法により不動産会社は依頼主(売主)に登録証明書を渡さなければならないと定められています。
| 媒介契約の種類 | レインズへの登録義務 | 登録期限の目安 | 登録証明書の交付 |
|---|---|---|---|
| 専属専任媒介契約 | 義務あり | 契約締結日の翌日から5日以内(休業日を除く) | 法律上の交付義務あり |
| 専任媒介契約 | 義務あり | 契約締結日の翌日から7日以内(休業日を除く) | 法律上の交付義務あり |
| 一般媒介契約 | 任意(会社の判断による) | 定めなし | 義務なし(登録した場合は交付されることもある) |
一般媒介契約では登録自体が任意のため、証明書を必ずもらえるとは限りません。それでも、契約前に「レインズへの登録と登録証明書の交付」をお願いしておけば、対応してもらえることもあります。レインズという制度そのものの仕組みや、指定流通機構の成り立ちについては、以下の記事で詳しく解説しています。
レインズを活用してマンション売却を成功させる仕組みと不動産会社の選び方
レインズ登録証明書をもらう手順
登録証明書が交付されるまでの流れは、次のとおりです。
↓
②不動産会社が物件情報をレインズへ登録
↓
③登録完了後、不動産会社経由で「レインズ登録証明書」が売主に交付される
東日本レインズの公式Q&Aでは、売却の媒介依頼を受けた不動産会社は指定流通機構(レインズ)への登録後、遅滞なく依頼主へ登録証明書を渡す決まりになっている、という趣旨が案内されています。証明書には、レインズの売主専用画面にログインするためのID・パスワードなどが記載されており、これを使ってご自身の物件がどのように登録されているかを確認できます。
証明書を受け取ったら、後回しにせず早めに内容を確認しておくと安心です。記載内容に疑問があれば、担当の不動産会社や地域のレインズ窓口に確認してください。
証明書に記載されている主な項目
登録証明書に記載される項目は不動産会社やレインズのシステムによって多少異なりますが、一般的には次のような内容が含まれます。
・レインズへの登録年月日
・媒介契約の種類(専属専任/専任/一般のいずれか)
・売主専用の物件確認画面にアクセスするためのURL・ID・パスワード
登録番号や登録年月日は、後日「本当に期限内に登録されたか」を確認する際の手がかりになります。証明書を受け取ったら、まずこの2点が実際の契約日と矛盾していないかを確認しておくとよいでしょう。
「買取」を選んだ場合はレインズ登録証明書はもらえない
ここまでの内容は、不動産会社に買主を探してもらう「仲介」を前提にしたものです。一方、収益物件の買取・再販を手がける当社のような買取業者へ直接売却する「買取」の場合は、買主を探すための媒介契約を結ばないため、そもそもレインズへの登録対象になりません。したがって登録証明書も発行されません。
仲介はレインズを通じて広く買主を探すため、時間はかかっても市場価格に近い金額での売却を期待できる方法です。対して買取は、内見対応やレインズ登録の手続きが不要になる分、比較的早期の現金化を図りやすいという特徴があります。登録証明書の有無や手続きの煩雑さが気になる場合は、買取という選択肢も含めて比較検討してみてください。
登録証明書をもらえない・遅れている場合の対処法
専属専任媒介契約・専任媒介契約を結んでいるのに、上記の期限を過ぎても登録証明書が届かない場合は、まず担当者に直接問い合わせてください。単純な渡し忘れであることも少なくありません。
問い合わせても「まだ登録中」「後で渡す」といった曖昧な回答が続く場合は、実際にはレインズへ登録していない可能性も考えられます。専属専任・専任媒介契約を結んでいながらレインズに登録していないとすれば、宅地建物取引業法上の義務違反にあたります。不動産会社があえて登録を避ける背景や見分け方については、以下の記事で詳しく解説しています。
担当者への確認を重ねても状況が改善しない場合は、その不動産会社に免許を与えている都道府県庁の宅建業担当窓口や、宅建協会の不動産相談窓口に相談する方法もあります。
「レインズに登録しない」不動産会社は要注意!囲い込みの罠と損をしない対策
登録証明書以外にレインズから発行される証明書の種類
レインズでは、登録内容に動きがあったタイミングで、登録証明書以外の証明書が追加で発行されます。複数の不動産会社が案内している内容をまとめると、主に以下の4種類があります。
| 証明書の種類 | 発行されるタイミング |
|---|---|
| 変更証明書 | 売り出し価格や条件など、登録内容を変更したとき |
| 再登録証明書 | 媒介契約の期間を更新(延長)したとき |
| 成約登録証明書 | 売買契約が成立し、成約価格などを登録したとき |
| 削除証明書 | 売却を中止した、または他の不動産会社経由で成約したとき |
いずれも登録内容の変更は不動産会社が行うものです。上記のいずれかに該当する出来事があったにもかかわらず証明書が届かない場合は、担当者に確認してみましょう。
証明書を受け取ったらすること
登録証明書を受け取ったら、記載されたIDとパスワードでレインズの売主専用画面にログインし、物件情報や取引状況が正しく登録されているかを確認しておくと安心です。確認すべき項目や画面の見方は、以下の記事で具体的に解説しています。
レインズの登録内容は正しい?売主が確認する方法と必須チェックリスト
レインズ登録の有無や不動産会社の対応に不安がある場合は、複数社に査定を依頼して比較してみるのも一つの方法です。会社ごとに対応や査定の根拠が異なるため、判断材料が増えます。
まとめ
レインズ登録証明書は、専属専任・専任媒介契約を結んだ不動産会社が物件をレインズへ登録した証として、宅地建物取引業法に基づき交付される書類です。契約締結日の翌日から起算して5日または7日以内(休業日を除く)に登録されるのが原則で、登録後は遅滞なく証明書が交付される決まりになっています。登録内容の変更・更新・成約・中止に応じて変更証明書・再登録証明書・成約登録証明書・削除証明書が追加で発行されるため、届いた証明書が状況と合っているかも確認しておきましょう。証明書が届かない、または内容の変更に応じた証明書が届かない場合は、まず担当者に確認し、対応が曖昧なら囲い込みの可能性も視野に入れて行動してください。なお、仲介ではなく買取を選んだ場合はレインズ登録の対象外となり、そもそも証明書は発行されません。
本記事は株式会社スマートアンドカンパニー 編集部が、東日本不動産流通機構(レインズ)公式サイトの公表情報を確認して作成しました。制度や運用は変わることがあるため、詳細は媒介契約を結んだ不動産会社または地域のレインズ窓口にご確認ください。