中古マンション売却査定のポイント (168) マンションは誰に売却する?

売却の流れと基礎知識

不動産売却一括査定「イエイ不動産売却査定」

マンションを購入する際には、「この部屋は何をする部屋にしようかな」「ここには何を置こう」「学校や職場にはどうやって通おうか」「公園が近くて子育て環境がよさそう」など、様々な条件を考慮して決めますよね。残念ながら様々な事情でマンションを手放さなければならないことがあるかも知れません。それでも、そのマンションに住み続けたい場合、「リースバック」という方法があります。

リースバック、というのは業者にそのマンションを中古で買い取ってもらい、今後はその業者に賃貸料を支払っていくという方法です。これなら、子どもの学校を転勤させたり、事業所を移転したりという手間が省けるのでどうしてもその不動産から移転が難しい場合に選択されています。この方法を選択する際にも、一般的な売却の際の金額を把握しておくと役立つので一括査定サイトなどで価格査定をしておくといいでしょう。

リースバックをする際の中古マンション売却査定のポイントと、任意売却をして今のマンションに住み続けるためにはどうしたらいいのかお伝えします。

誰にそのマンションを中古で購入してもらうか

 

「そのまま住んでいいですよ!」と言ってくれて、かつ一括で購入してくれる方を探すことがリースバックをする際には必要となってきます。なかなかそんないい買主をすぐ見つけることは困難ですよね。リースバックする際の買主でおすすめなのは、ご自身の親族です。とはいえ、親族と言ってもお金持ちでないと厳しいですからなかなか困難を極めます。

親族が買主の場合で良くあるのは、「契約者の奥さんの親」が買い上げることです。結婚して旦那さんがマンションを購入したものの、旦那さんに支払い能力がなく、任意売却になってしまった時、奥さんのお父さんが代わりにマンションを購入してあげるという場合です。この方法は奥さんのご実家がお金持ちでないとできませんし、奥さんのお父さんがそこまで面倒を見てくれるとも限りません。

しかしながら、もし親族が買主になってくれたとすれば、住み続ける際の家賃を安価にしてもらうよう交渉も出来ますし、そのまま親族にマンションを持ち続けてもらうことも可能です。リースバックの買受人としては、親族が一番いい条件でしょう。場合によっては査定金額よりも高額で買い取ってくれるかもしれません。


ただ、そんな恵まれた環境に皆さんがいるとは限りません。親族に購入してもらうことが難しい方のほうがほとんどでしょう。その場合、買主として投資家を探していきます。もちろん投資家は親族とは異なり買取の価格や、その後住む際の賃料は交渉していかなければならないのが問題です。

投資家は名前の通り「投資」が目的です。リースバックの物件を購入する際も、利回りを重視して物件を購入します。利回りが良い物件というのは、中古マンション購入時の価格が安いかどうか、その後の賃料が高いかどうか等で総合的に判断していきます。投資家としては、マンション購入時の値段をできるだけ安くして、賃料を高くするというのがベストですが、両方とも投資家の思うようにはいきません。

まず任意売却の際の値段ですが、住宅ローンが残っている場合、その残債額のよりも高値で買い取ってくれれば債権者にとって問題はないでしょう。しかし、そのマンションを中古で購入したいという投資家が、残債よりも少ない金額で買い取ろうとすると債権者からストップがかかります。査定にも出して、査定金額を把握し投資家の提示してくる金額か妥当か判断することも大切です。

中古マンションを、ローン残債よりも低い金額での売却となると、お金を貸している方の立場からすれば、その投資家にこのマンションを売却して良いのか悩むものです。他の高値で購入してくれる人に売却して、もっといい値段で売れるならそれに越したことはないですからいい返事はなかなかもらえないでしょう。

そのため、投資家が中古マンションのローン残債よりも安く購入しようとしてくる際には、他の人へ任意売却した場合と差のない値段で買ってもらうことが必要です。任意売却ではだいたいいくらで取引されるか調べるには、買取業者の一括査定を利用しましょう。一括査定サイトを使うと、業者がいくらで買い取るのか、見積を無料でもらえます。査定額を把握したうえで手続きを進めていくのがスムーズにリースバックを進めるのに重要です。投資家へ売却をしていく際には、一般的な買取価格を把握しておきましょう。査定額は、銀行から合意を得る際にも使える資料となるので保管しておいてください。


賃料も重要なキーワード

 

投資家に売却する際に、リースバック物件に対して投資家は0.8から1割程度の表面利回りを要求してくることが多いです。年間賃料総額を購入価格で割った額を「表面利回り」と言います。具体例で言うと、買い取った中古マンション価格が2000万円の場合は、表面利回り1割の時、賃料は年間200万円となり月額約17万円の家賃ということになります。リースバックする決断をしたわけですから、住宅ローンの支払い厳しかった方にとってはこのくらいの賃料は支払いが困難です。現実的な家賃ではありません。となると次は、買ってもらう値段を下げていくしかありません。しかし、先に述べたように買取金額をローンの残額よりも下げてしまうと、債権者から反対されることになります。

結局は、一般的な査定金額やローン残額よりも価格を下げることが出来ない、利回りが悪い物件になると買い手が見つからないという悪循環に陥ることとなります。これではなかなかリースバックできません。支払いも滞り、ますます追い込まれることとなります。


買ってくれる人を早く見つけたい!そのためには?

 

いち早くマンションを中古で購入してくれる人を見つけるためには、投資家が「欲しい!」と思えるような値段や賃料を設定できるかどうかにかかっています。うまくリースバックができていない方々は、投資家の条件に合った条件が設定できていないというのが現状です。

中古マンションを売却する側としては、賃料を押さえたいですよね。毎月の家賃を安く設定するためには、買取金額も安くすることが必要です。その状況にするためには、ローン返済をずっとしてきており、残債少ない場合は可能です。ローンが残り400万円だとすれば、1割の利回りを要求されたとしても、年間の賃料は40万円で済みます。月額3万円ほど賃料で住んでいくことが出来るので、かなり生活が楽になりますね。この例のように、ローンの残りが少ない金額となっている場合には、ブラックリストに掲載されてから任意売却をするのはもったいないので、ブラックリスト掲載前に投資家を見つけて早めに売却するのがいいでしょう。また、査定にも忘れずに出して査定金額を押さえてから行動すると損することを最小限に抑えられます。無料の一括査定で十分なので今の査定額を把握しておきましょう。


投資家とリースバック契約を結ぶ際に、もう一つ大切なのが、「バック」と呼ばれる買戻しです。投資家にとって、5年もしくは10年後にそのマンションを買い取った売主に、買い戻してもらうことを見越してマンションを買い取っているのです。もし、買戻しがなければ投資家にとっては投資する物件としての価値が下がります。

具体的に見ていくと、リースバックで600万円の物件を投資家が買いました。表面利回りは1割です。すると、年間賃料は60万円となります。そして7年後に中古マンションの持ち主であった売主が600万円で買い戻してくれるとします。すると、投資家は7年間の間は何もしなくとも年間60万円の収入が入り、さらに最終的には600万円で買い取ってくれるわけですから、こんなにいい話はありません。ですが、最後の買い戻しがなかった場合、投資家にとってはデメリットの方が目立って見えてきます。賃料を払っている人たちは自分で購入したマンションのローンを月々支払えなかった人なのですから。家賃を最後まで支払ってくれるのか不安が残ります。

もし、買い取ってくれないとしたら、5年後10年後にその中古マンションの価値は大幅に下がっていることも考えられますから、せめて買戻すという約束がないと投資物件としてはかなり危うい物件となるわけです。「買戻し特約」を付けて売却する事が必要となってきます。

また、投資家も、その中古マンションを買い取る前に現在の価値を査定して把握し、そのうえで交渉に持ち込んできます。自分でも住んでいるマンションの現在の価値を多角的に知るために、一括査定サイトを利用して査定金額を把握しておくことです。

売却した物件を買い戻すときの注意点は?

 

中古マンションを任意売却してリースバックをするとなった時には、最後に買い戻しをする際に注意しなければならないことがあります。それは買戻しするまでの期間です。例えば1500万円で投資家に売却出来たとしましょう。その中古マンションは数年後に1500万円と同額で買いもどすことが通常です。しかし、現実問題として、この額は現金で支払えるような金額では到底ないですよね。ですから、再度住宅ローンを組むこととなります。

ここで要注意なのですが、任意売却をした場合ブラックリストに名前が掲載されており、ローンを組むことが出来ないので、約束した年数が経っても買戻しができないという事があります。ブラックリストに掲載されている期間は、だいたい7年くらい。長くて10年ほどと言われています。10年を目安として買戻し特約を付けるのが安心でしょう。

まとめ

 

マンションを売却する際には、どんな時であれ査定サイトを利用し査定額を知ることはとても重要です。リースバックはグレーゾーンのうちに手続きを済ませるのが賢いやり方。住宅ローンの支払いが厳しいと思ったらすぐに一括査定と、早めに売却活動をしましょう。

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